コンピュータに接続した複数の端末を用いて処理を行うシステムはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・5番
解説
選択肢1の分散処理は、複数のコンピュータ(端末)が連携し、処理を分担する方式です。選択肢5のタイムシェアリングシステム(TSS)は、1台のコンピュータの資源を複数の端末(ユーザー)が共有し、同時に利用する方式です。どちらも「複数の端末を用いて処理を行う」という条件に合致するため、正答となります。一方、バッチ処理は一括処理、オンラインシステムやリアルタイムシステムはシステムの接続形態や処理の即時性を示すものであり、設問が求める具体的な処理方式とは区別されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。分散処理は、複数の独立したコンピュータ(端末として機能しうる)が協調して一つのタスクや複数のタスクを実行するシステムです。これにより、処理能力の向上や信頼性の確保が図られ、設問の「複数の端末を用いて処理を行うシステム」に直接合致します。
- 2. バッチ処理は、データをリアルタイムに処理するのではなく、一定量集めてからまとめて処理を実行する方法です。複数の端末が同時に、または連携してリアルタイムに処理を行うという設問の意図とは異なります。正しくは:リアルタイムなやり取りを前提とせず、大量のデータを効率的に処理することに主眼を置いたシステムです。選びやすい理由:コンピュータシステムの一種であるため、選択肢として検討される可能性がありますが、処理の性質が異なります。混同注意:リアルタイム処理やオンライン処理と対比される概念です。
- 3. オンラインシステムは、端末がコンピュータに接続されており、リアルタイムに近い形で情報のやり取りが可能なシステム全般を指します。これはシステムの種類というよりは、システムの運用形態や接続状態を示す広範な概念であり、分散処理やタイムシェアリングシステムのような具体的な処理方式とは異なります。タイムシェアリングシステムやリアルタイムシステムもオンラインシステムの一部です。正しくは:端末がコンピュータとネットワークで接続され、リアルタイムに情報をやり取りできるシステムの総称です。選びやすい理由:複数の端末が接続されている状況を指すため、設問の内容と部分的に一致するように感じられます。混同注意:オンライン処理、リアルタイム処理、バッチ処理などの具体的な処理方式と混同しやすいですが、これらはオンラインシステムに含まれる場合があります。
- 4. リアルタイムシステムは、処理の即時性、すなわち入力から出力までの応答速度が非常に速いことを特徴とするシステムです。これは処理の『速さ』に関する特性であり、複数の端末が『どのように処理を行うか』という方式(分担や共有)を直接的に示すものではありません。タイムシェアリングシステムや分散処理とは異なる分類軸の概念です。正しくは:特定の時間的制約内で処理を完了することが求められるシステムで、主に制御系や監視系で利用されます。選びやすい理由:多くの情報システムにおいて処理の即時性が求められるため、一般的なシステムの特徴として選びやすいです。混同注意:オンラインシステムと似た意味合いで使われることがありますが、リアルタイムシステムはより厳密な時間的要件を持つ場合が多いです。
- 5. 正解。タイムシェアリングシステム(TSS)は、1台の強力なコンピュータが複数の端末からの要求を極めて短い時間間隔で切り替えながら処理することで、あたかも複数のユーザーが同時にコンピュータを専有しているかのように見せるシステムです。これは設問の「コンピュータに接続した複数の端末を用いて処理を行うシステム」に合致します。
国試ポイント
情報処理システムの種類とそれぞれの特徴(特に、処理の分担・共有、一括性、即時性など)に関する理解が問われています。複数の端末が関わるシステムの具体的な方式を正確に把握しているかが重要です。
混同注意
オンラインシステムやリアルタイムシステムは、複数の端末が接続されるシステムでよく見られますが、これらは処理『方式』というよりはシステムの『性質』や『応答性』を表す言葉です。バッチ処理、分散処理、タイムシェアリングシステムといった具体的な処理方式とは、概念の分類軸が異なります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、情報処理システムの名称と処理の具体的な特性(同時性、即時性、一括性、資源の共有方法など)を正しく関連付けられるか、システムの構成(集中型、分散型など)と処理方式の対応関係を理解しているかが問われるでしょう。
関連知識
各情報処理システム(バッチ処理、オンライン処理、リアルタイム処理、分散処理、タイムシェアリングシステム)の定義、メリット・デメリット、主要な用途を理解しておくことが重要です。また、これらシステムの組み合わせや発展形(例: クライアントサーバーシステム、クラウドコンピューティング)についても基礎知識があると良いでしょう。