WHOが提唱している手指衛生のタイミングに含まれないのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第69回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
WHOが提唱する「手指衛生の5つのタイミング」は以下の通りです。1. 患者に触れる前 2. 無菌操作の前 3. 体液曝露の可能性のある行為の後 4. 患者に触れた後 5. 患者周辺の物品に触れた後。選択肢4の「患者の周囲にある物品に触れる直前」は、この5つのタイミングには含まれません。患者周辺の物品に触れた後に手指衛生を行うのは、医療従事者の手指に付着した微生物が他の患者や環境に伝播するのを防ぐためです。
選択肢ごとの解説
- 1. これはWHOが定める「手指衛生の5つのタイミング」の一つであり、患者を病原体から保護するために重要な行為です。医療器具の挿入など、無菌性を保つ必要のある処置の前に手指衛生を行います。正しくは:この選択肢はWHOの推奨するタイミングとして正しいです。選びやすい理由:正しい行動であるため、「適切でないもの」を選ぶ問題の意図を見落とすと誤って選択肢から外してしまいやすいです。混同注意:「適切でないものを選ぶ」という指示を、「正しいものを選ぶ」と読み間違えることがあります。
- 2. これもWHOの「手指衛生の5つのタイミング」の一つで、患者への微生物伝播を防ぐために不可欠です。診察や介助など、患者の身体に触れる前に手指衛生を行います。正しくは:この選択肢はWHOの推奨するタイミングとして正しいです。選びやすい理由:上記選択肢1と同様の理由です。混同注意:上記選択肢1と同様の理由です。
- 3. これもWHOの「手指衛生の5つのタイミング」の一つで、医療従事者の手指に付着した可能性のある微生物を介して、他の患者や環境へ病原体が広がるのを防ぐために行われます。正しくは:この選択肢はWHOの推奨するタイミングとして正しいです。選びやすい理由:上記選択肢1と同様の理由です。混同注意:上記選択肢1と同様の理由です。
- 4. 正解。WHOが提唱する「手指衛生の5つのタイミング」には、「患者周辺の物品に触れた後」は含まれますが、「患者周辺の物品に触れる前」は直接的には含まれていません。患者の環境に触れることで手指が汚染され、その後に患者に触れる場合に備えて「患者に触れる前」に手指衛生を行うべきとされます。正しくは:WHOの5つのタイミングには「患者周辺の物品に触れる前」という項目は直接定義されていません。選びやすい理由:「患者周辺の物品に触れた後」がタイミングに含まれるため、その逆も含まれると誤解しやすいです。また、患者の周辺環境も汚染されている可能性があるため、念のため手指衛生が必要だと考えてしまいがちです。混同注意:「患者周辺の物品に触れた後」と「患者周辺の物品に触れる前」を混同しやすいです。また、「患者に触れる前」の手指衛生の目的と「患者周辺の物品に触れた後」の手指衛生の目的を区別できていないと間違えやすいです。
- 5. これもWHOの「手指衛生の5つのタイミング」の一つで、血液や体液、排泄物などに曝露された可能性のある状況の後に、医療従事者の自己防護と環境汚染防止のために行われます。正しくは:この選択肢はWHOの推奨するタイミングとして正しいです。選びやすい理由:上記選択肢1と同様の理由です。混同注意:上記選択肢1と同様の理由です。
国試ポイント
本問題は、WHOが定める「手指衛生の5つのタイミング」を正確に理解しているかを問うものです。国家試験では、「含まれるものを選ぶ」または「含まれないものを選ぶ」という形式で出題されることが多く、各タイミングの具体的な状況と、その手指衛生の目的(誰を何から守るのか)をセットで覚えることが重要です。
混同注意
最も混同しやすいのは「患者周辺の物品に触れた後」と「患者周辺の物品に触れる前」の区別です。また、「患者に触れる前」と「患者周辺の物品に触れる前」の手指衛生の目的の違いについても混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出題された場合、受験生はまず「WHOの手指衛生5つのタイミング」を正確に思い出せるかを確認します。次に、各タイミングの背景にある感染伝播経路の遮断という目的を考慮し、特に「前」と「後」の違いや、対象(患者、物品、体液など)を意識して判断することが重要になります。
関連知識
WHOの手指衛生ガイドラインでは、アルコール製剤による擦式消毒を推奨しており、肉眼で汚れが確認できる場合や特定の微生物(例: クロストリジオイデス・ディフィシル)の場合には石鹸と水による手洗いが推奨されています。また、手指衛生は標準予防策の重要な要素の一つです。