組織と胚葉の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
甲状腺は、胚発生において咽頭底の内胚葉から発生します。これは甲状舌管という内胚葉性の構造が起源となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 筋肉(骨格筋、平滑筋、心筋)は主に中胚葉から発生します。正しくは:筋肉は中胚葉選びやすい理由:胚葉由来は非常に多くの組織があるため、記憶が曖昧だと間違えやすい。混同注意:神経や皮膚といった外胚葉由来の組織と混同しやすい。
- 2. 血管は、血管内皮細胞や平滑筋などから構成され、これらは主に中胚葉(特に側板中胚葉)から発生します。正しくは:血管は中胚葉選びやすい理由:体の表面近くにあるため、外胚葉と錯覚する可能性がある。混同注意:神経系や表皮など、外胚葉由来の組織と混同しやすい。
- 3. 脊髄を含む中枢神経系は、神経管の形成を経て外胚葉(神経外胚葉)から発生します。正しくは:脊髄は外胚葉選びやすい理由:骨や筋肉に囲まれているため、中胚葉由来と誤解しやすい。混同注意:脊椎(骨)や脊髄を構成する支持組織(一部は中胚葉由来)と脊髄本体の発生を混同しやすい。
- 4. 肺胞を構成する上皮細胞は、前腸の腹側から派生した呼吸器憩室に由来し、これは内胚葉から発生します。ただし、肺の結合組織や血管などは中胚葉由来です。正しくは:肺胞は内胚葉(上皮部分)選びやすい理由:肺が体幹の内部に位置するため、中胚葉と誤解しやすい。混同注意:肺の構造を構成する異なる胚葉由来の要素(上皮は内胚葉、結合組織・血管は中胚葉)を混同しやすい。
- 5. 正解。甲状腺は、咽頭底の正中部にできる内胚葉性の盲孔(甲状舌管)が下方へ伸びて形成されるため、内胚葉から発生します。選びやすい理由:内分泌腺は様々な胚葉由来のものがあるため、一つ一つ覚える必要がある。
国試ポイント
特定の組織や臓器が、発生学的にどの胚葉(外胚葉、中胚葉、内胚葉)に由来するかを正確に理解しているかを問う問題です。基本的な知識であり、複数の選択肢から正しい組み合わせを選ぶ形式が頻出します。
混同注意
多くの臓器は複数の胚葉由来の細胞から構成されていますが、問題文では主要な組織や臓器の発生源を問うため、最も主要な胚葉を答える必要があります。例えば肺の場合、肺胞上皮は内胚葉ですが、間葉系の支持組織や血管は中胚葉です。本問では肺胞の上皮を指していると解釈するのが一般的です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、主要な臓器や組織の発生源を網羅的に記憶しているか、特に複数の胚葉からなる臓器の主要部分の発生源を区別できるかがポイントになります。
関連知識
外胚葉:皮膚の表皮、神経系(脳、脊髄、末梢神経)、感覚器(眼の水晶体、網膜、内耳)、副腎髄質、歯のエナメル質。中胚葉:骨格、筋肉、循環器系(心臓、血管)、泌尿生殖器系(腎臓、生殖腺)、結合組織、真皮、副腎皮質、脾臓。内胚葉:消化管上皮(咽頭、食道、胃、腸)、呼吸器系上皮(気管、気管支、肺胞)、肝臓、膵臓、甲状腺、副甲状腺、膀胱上皮、胸腺。