eGFRの計算に使用するのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・4番
解説
eGFR(推算糸球体濾過量)は、血清クレアチニン濃度、年齢、性別、人種(日本人では使用されないことが多い)を用いて計算されます。これは、腎機能は年齢とともに低下し、また男性と女性では筋肉量が異なるため、クレアチニン産生量に差があることを考慮しているためです。この問題では、血清クレアチニン濃度は前提として利用されるため、選択肢として提示されていません。
選択肢ごとの解説
- 1. eGFRの計算式には身長は直接含まれません。身長は体表面積の計算に用いられることがありますが、eGFRの一般的な計算式(MDRD式やCKD-EPI式)では使用されません。正しくは:身長はeGFRの計算には用いない。選びやすい理由:体格に関する情報として必要そうに思えるかもしれませんが、eGFRの計算式には体重や身長といった具体的な身体計測値は直接含まれていません。混同注意:GFRは体表面積で補正されることがあるため、体表面積の算出に必要な身長や体重と混同しやすいです。しかし、eGFRの計算式自体には身長は直接使われません。
- 2. 正解。性別はeGFRの計算において重要な因子です。女性は男性と比較して筋肉量が少ない傾向があるため、同じ血清クレアチニン値であってもGFRが異なることが考慮され、計算式に性差が組み込まれています。
- 3. eGFRの計算式に体重は直接含まれません。ただし、体重は体表面積の計算に使用されることがあり、GFRを体表面積で補正する際に間接的に関連します。しかし、eGFRの一般的な計算式では血清クレアチニン値、年齢、性別、人種などが用いられます。正しくは:体重はeGFRの計算には用いない。選びやすい理由:体格を反映する指標として必要そうに思えるかもしれませんが、eGFRの計算式には体重は直接含まれていません。混同注意:GFRは体表面積で補正されることがあるため、体表面積の算出に必要な身長や体重と混同しやすいです。しかし、eGFRの計算式自体には体重は直接使われません。
- 4. 正解。年齢はeGFRの計算に必須の因子です。加齢に伴い腎機能は生理的に低下するため、年齢を考慮することでより正確な推算値が得られます。
- 5. eGFRの計算には『血清クレアチニン濃度』が使用されますが、『尿中クレアチニン濃度』は使用されません。尿中クレアチニン濃度はクレアチニンクリアランスの測定には用いられますが、eGFRの計算式とは異なります。正しくは:尿中クレアチニン濃度ではなく、血清クレアチニン濃度がeGFRの計算に使用される。選びやすい理由:クレアチニンという言葉が含まれているため、腎機能の指標として関連があるように思えます。しかし、eGFRは血清(血液)中のクレアチニン値から計算されるもので、尿中の値は直接使いません。混同注意:eGFRは『血清』クレアチニン濃度から算出されるものであり、『尿中』クレアチニン濃度は別の腎機能検査(クレアチニンクリアランスなど)で用いられるため、混同しやすいです。
国試ポイント
eGFRの計算式に含まれる主要な因子を正確に理解しているかを問う問題です。特に、血清クレアチニン濃度は必須ですが、他の補助的な因子(年齢、性別など)も重要であることを認識している必要があります。また、尿中クレアチニン濃度と血清クレアチニン濃度、そして体表面積補正のための因子(身長、体重)との違いを区別できるかがポイントです。
混同注意
eGFRの計算に用いられる血清クレアチニン濃度と尿中クレアチニン濃度を混同したり、GFRの体表面積補正に必要な身長・体重とeGFRの計算式に直接含まれる因子を混同したりすることが多いです。
次に同じ論点が出たら
eGFRに関連する問題が出た場合、まず血清クレアチニン濃度が基本であることを確認し、その上で補正因子(年齢、性別、人種)を正確に想起できるか、また体表面積補正や他のクリアランス検査と混同していないかを確認する視点が必要です。
関連知識
eGFRの主な計算式には、MDRD式やCKD-EPI式があります。これらの式では、血清クレアチニン値、年齢、性別、人種(白人、黒人など)が主要な変数として使用されます。日本人のeGFR計算式では、一般的に性別と年齢が考慮されます。GFRは腎機能の最も重要な指標であり、ステージ分類にも用いられます。