臨床検査情報の一次利用はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
臨床検査データの一次利用とは、検査を実施した個々の患者に対して直接的に、そのデータが持つ情報価値を最大限に活用することです。具体的には、病気の有無の判断、診断名の確定、病態の評価、治療方針の決定、治療効果のモニタリングなど、患者個人の医療プロセスに直接役立てることを指します。
選択肢ごとの解説
- 1. 公衆衛生に関する行政機関への報告は、個々の患者の診断・治療に直接関わる一次利用ではなく、集団の健康状態の把握や政策立案に資する二次利用に該当する。正しくは:公衆衛生に関する行政機関への報告は、臨床検査データの二次利用である。選びやすい理由:医療と関連が深いため、誤って一次利用と捉えてしまう可能性がある。混同注意:一次利用と二次利用の区別。特に公衆衛生のような公共性の高い利用目的は混同しやすい。
- 2. 医学的な研究活動への活用は、特定の疾患の病態解明や新たな治療法の開発など、個々の患者の直接的な診療以外の目的で行われるため、二次利用に該当する。正しくは:医学的な研究活動への活用は、臨床検査データの二次利用である。選びやすい理由:医学研究は医療の進歩に不可欠であり、重要な利用法であるため、一次利用と混同しやすい。混同注意:一次利用と二次利用の区別。研究目的は二次利用の典型例である。
- 3. 学生教育のための教材作成は、個々の患者の診断・治療に直接関わるものではなく、将来の医療従事者育成を目的とした二次利用に該当する。正しくは:学生教育のための教材作成は、臨床検査データの二次利用である。選びやすい理由:教育も医療の質向上に寄与するため、広義の医療活動として一次利用と誤解しやすい。混同注意:一次利用と二次利用の区別。教育目的は二次利用の明確な例である。
- 4. 正解。病気の診断プロセスへの利用は、目の前の患者の病状を把握し、適切な診断名を下すという、患者個人の診療に直接関わる目的であるため、臨床検査データの一次利用として適切である。選びやすい理由:選択肢が直接的かつ明確に「診断」に言及しているため、一次利用の最も典型的な例として理解しやすい。混同注意:特になし。これは一次利用の最も明確な例である。
- 5. 大規模なデータ集合への登録は、ビッグデータ解析などに利用されることを想定しており、特定の患者個人の診断や治療に直接関わる目的ではないため、二次利用に該当する。正しくは:大規模なデータ集合への登録は、臨床検査データの二次利用である。選びやすい理由:データ活用の一環であり、現代医療におけるデータ重視の流れから、一次利用と誤解しやすい。混同注意:一次利用と二次利用の区別。特にデータレジストリなどへの登録は二次利用の典型例である。
国試ポイント
臨床検査データの利用目的と、一次利用・二次利用の区別を理解する。
混同注意
臨床検査データの「一次利用」は、患者個人の診断や治療に直接関わる目的を指し、「二次利用」は、統計解析、研究、教育など、個々の患者の直接的な診療以外の目的を指す点で区別される。
次に同じ論点が出たら
「一次利用」と「二次利用」の概念を理解し、問題文が示す利用目的が患者個人の診療に直結するか否かで判断する。
関連知識
二次利用の例としては、疫学調査、新薬開発、疾患マーカーの探索、AI診断支援システムの開発などが挙げられる。データの二次利用には、倫理的配慮や個人情報保護が特に重要となる。