健常成人の脳波でみられるα波で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
α波は閉眼安静時に後頭部から頭頂部にかけて最も顕著に観察される脳波で、周波数は8〜13Hzです。特徴的なのは、目を開けるなどの刺激や精神的な集中によってその活動が抑制されたり消失したりする「αブロック」と呼ばれる現象です。これは、脳が覚醒状態へ移行し、視覚情報や認知処理に集中することで、安静時のリズムが打ち破られるためです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。α波は閉眼安静時に後頭部から頭頂部に最も強く出現する脳波であり、開眼や精神活動(覚醒状態への移行)によってその活動は抑制されるか、消失します。これをαブロック現象と呼びます。
- 2. α波の振幅は、個人の状態(疲労、集中度など)や測定部位(後頭部で最も大きい)によって変動し、常に一定ではありません。正しくは:振幅は個人の状態や測定部位によって変動する。選びやすい理由:脳波は比較的安定したリズムを持つため、振幅も一定であると誤解しやすいかもしれません。混同注意:脳波の特定の周波数帯が定義されているため、その範囲内であれば振幅も安定していると勘違いすることがあります。
- 3. α波は主に後頭葉から頭頂葉にかけて優位に検出されます。前頭部ではβ波などが優位に現れることが多いです。正しくは:主に後頭葉から頭頂葉にかけて強く検出される。選びやすい理由:脳活動は全体で起きているため、どの部位にも強く現れると考えるか、他の脳波の種類と混同する可能性があります。混同注意:覚醒時や精神活動時に優位になるβ波が前頭部に強く現れることと混同しやすいです。
- 4. 精神的な負荷(集中、計算など)がかかると、α波は抑制され、より高周波のβ波などが優位になります。これは覚醒状態や情報処理活動の増加を示す反応です。正しくは:精神的な活動を行うと抑制される。選びやすい理由:脳活動が活発になるのだから、それに伴ってα波も増強されると誤解しやすいです。混同注意:精神活動によってβ波が増強されることと混同しやすいです。
- 5. α波の周波数は、乳幼児期は遅く、成長とともに高くなり成人で安定しますが、加齢に伴い徐々に遅くなる傾向があります。正しくは:加齢に伴って周波数が遅くなる傾向がある。選びやすい理由:高齢者の脳活動が低下するイメージから、脳波のリズムが速くなることで活性化が保たれると考えるかもしれません。混同注意:小児の脳波は徐波が多く、成長に伴ってα波の周波数が上昇することとは異なる現象です。
国試ポイント
脳波の各波形(α波、β波、θ波、δ波)の基本的な特徴、特に健常成人における出現部位、出現条件(開眼・閉眼、覚醒・睡眠など)、周波数、および生理的意義について問われることが多いです。αブロック現象はα波の最も重要な特徴の一つであり、頻繁に出題されます。
混同注意
α波とβ波の出現条件(閉眼安静時 vs 開眼・精神活動時)、優位部位(後頭部 vs 前頭部)、および生理的意義が混同されやすいです。また、加齢や疾患による周波数の変化についても注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に類似の問題が出た場合、各脳波の種類(α, β, θ, δ)の「出現部位」「周波数」「出現条件(特に開眼/閉眼、覚醒/睡眠)」「生理的意義」を正確に思い出せるかを確認してください。
関連知識
脳波の分類と生理的変動(覚醒・睡眠段階による変化)、薬剤の影響、病的な脳波(てんかん波形など)についても関連知識として押さえておく必要があります。特に、α波は脳死判定の一助となることもあります。