糖鎖系抗原はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
ABO式血液型抗原は、赤血球表面の糖鎖構造(H抗原、A抗原、B抗原)によって定義されます。これらは特定の糖転移酵素によって合成される糖脂質や糖タンパク質の末端糖鎖が抗原性を決定します。他の選択肢は、主要な抗原性がタンパク質部分にある血液型システムです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。ABO式血液型抗原(A抗原、B抗原、H抗原)は赤血球膜表面の糖脂質や糖タンパク質に結合した糖鎖構造によって決定されます。これらは糖転移酵素によって付加される糖によって抗原性が発現します。
- 2. Diego式血液型抗原は、赤血球膜のバンド3タンパク質(陰イオン交換体1)の一部として発現するタンパク質性の抗原です。正しくは:Diego式抗原は、タンパク質性の抗原です。選びやすい理由:血液型抗原は多岐にわたるため、糖鎖系とタンパク質系を混同しやすいです。混同注意:他のタンパク質性抗原(例:Rh、Kidd、Duffyなど)
- 3. Kidd式血液型抗原は、尿素輸送体(UT-B1)であるタンパク質に存在する抗原です。正しくは:Kidd式抗原は、タンパク質性の抗原です。選びやすい理由:血液型抗原は多岐にわたるため、糖鎖系とタンパク質系を混同しやすいです。混同注意:他のタンパク質性抗原(例:Rh、Diego、Duffyなど)
- 4. MNS式血液型抗原は、グリコホリンA(GPA)とグリコホリンB(GPB)という赤血球膜糖タンパク質のアミノ酸配列の違いによって発現するタンパク質性の抗原です。これらの糖タンパク質には糖鎖が付加されていますが、抗原性を決定するのは主にタンパク質部分です。正しくは:MNS式抗原は、主にタンパク質性の抗原です。選びやすい理由:グリコホリンという名称に「グリコ」が含まれるため、糖鎖そのものと誤解しやすいです。また、糖タンパク質は糖鎖も持つため、糖鎖系と間違えやすいですが、抗原性を規定するのは主にタンパク質のアミノ酸配列の違いです。混同注意:ABO式のような純粋な糖鎖抗原
- 5. Rh式血液型抗原は、Rhタンパク質とRh関連糖タンパク質(RhAG)から構成される膜タンパク質複合体の一部として発現するタンパク質性の抗原です。正しくは:Rh式抗原は、タンパク質性の抗原です。選びやすい理由:血液型抗原は多岐にわたるため、糖鎖系とタンパク質系を混同しやすいです。混同注意:他のタンパク質性抗原(例:Kidd、Diego、Duffyなど)
国試ポイント
血液型抗原を構成する生化学的分子の種類(糖鎖、タンパク質など)を理解しているか。特にABO式が糖鎖系抗原であることを正確に識別できるか。
混同注意
糖タンパク質が抗原の場合、糖鎖部分が抗原なのか、タンパク質部分が抗原なのかを混同しやすい。MNS式などがその例。
次に同じ論点が出たら
糖鎖抗原とタンパク質抗原の具体的な例をそれぞれ挙げられるか。また、各抗原がどの染色体上の遺伝子によって規定されているかを問う問題が出る可能性がある。
関連知識
主要な血液型システムの抗原の生化学的本体(例:Rhは膜貫通タンパク質、Duffyはレセプターなど)、遺伝形式、臨床的意義(溶血性疾患、輸血副作用など)。