呼気延長を呈するのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
気管支喘息は、気道の炎症や収縮により気管支が狭くなり、特に呼気時に空気が肺から出にくくなる閉塞性換気障害の代表例です。このため、息を完全に吐き出すのに時間がかかり、呼気延長が特徴的な所見となります。他の選択肢は、拘束性換気障害や肺実質の病変、あるいは神経・精神的な要因によるもので、呼気延長は主な症状ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 胸膜炎では、胸膜の炎症による痛みから浅く速い呼吸(頻呼吸)になることが多く、呼気延長は典型的ではありません。正しくは:胸膜炎では痛みによる頻呼吸が見られます。選びやすい理由:呼吸器系の疾患であるため、選んでしまう可能性があります。混同注意:閉塞性換気障害と拘束性換気障害の呼吸様式の違い。
- 2. 間質性肺炎は肺の線維化により肺が硬くなる拘束性換気障害であり、肺の膨らみにくさから浅く速い呼吸(頻呼吸)になります。呼気延長は典型的ではありません。正しくは:間質性肺炎は拘束性換気障害であり、頻呼吸を呈します。選びやすい理由:呼吸器系の重篤な疾患であるため、選んでしまう可能性があります。混同注意:閉塞性換気障害と拘束性換気障害の呼吸様式の違い。
- 3. 正解。気管支喘息は気道の狭窄(閉塞性換気障害)により、吸い込んだ空気を十分に吐き出せなくなるため、呼気時間の延長を呈します。正しくは:気管支喘息は気道の狭窄による閉塞性換気障害であり、呼気時間の延長が見られます。選びやすい理由:呼気延長の典型的な疾患であるため、呼吸器系の知識がある学生にとっては選びやすいです。
- 4. 細菌性肺炎では、肺実質の炎症により酸素交換効率が低下し、低酸素血症を改善しようとして頻呼吸になることが多いです。呼気延長は主要な症状ではありません。正しくは:細菌性肺炎では低酸素血症を代償するために頻呼吸を呈します。選びやすい理由:呼吸器系の感染症であるため、選んでしまう可能性があります。混同注意:閉塞性換気障害と拘束性換気障害、あるいは感染症による呼吸困難の鑑別。
- 5. 過換気症候群は、精神的ストレスなどにより呼吸が速く深くなる(過呼吸)病態で、呼気延長とは異なります。過剰な換気により血液中の二酸化炭素濃度が低下します。正しくは:過換気症候群では速く深い呼吸(過呼吸)を呈します。選びやすい理由:呼吸困難感を伴う疾患であるため、選択肢として魅力的かもしれません。混同注意:呼吸器系の生理的異常と精神的な原因による呼吸パターンの違い。
国試ポイント
この問題は、閉塞性換気障害の主要な症状である「呼気延長」を理解しているかを問うものです。疾患ごとの呼吸パターンや換気障害の分類(閉塞性 vs 拘束性)を正確に把握している必要があります。
混同注意
閉塞性換気障害と拘束性換気障害の呼吸様式。例えば、拘束性換気障害では肺が硬くなり膨らみにくいため、努力性吸気と頻呼吸が特徴的で、呼気延長は見られません。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合は、呼吸機能検査の結果(例:FEV1/FVCの値)と結びつけて、どの疾患が疑われるかを判断する問題形式で出題される可能性があります。また、疾患の病態生理と呼吸パターンを結びつける能力が問われるでしょう。
関連知識
閉塞性換気障害(例:COPD、気管支喘息)では、気道狭窄によりF EV1/FVC(1秒量/努力肺活量)が低下し、努力性呼気や呼気延長が見られます。拘束性換気障害(例:間質性肺炎、胸膜炎)では、肺活量や全肺気量が低下し、頻呼吸や浅い呼吸が見られます。