ウイルスの構造で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
カプシドは、ウイルスゲノムを保護するタンパク質の殻であり、ウイルスの基本的な構造の一部です。
選択肢ごとの解説
- 1. ウイルスは細胞壁を持っていません。細胞壁は細菌や植物細胞に見られる構造です。正しくは:ウイルスは細胞壁を持たない。選びやすい理由:細菌や植物の細胞構造と混同しやすい。混同注意:細胞壁を持つ細菌や植物細胞
- 2. ウイルスは自己増殖のために宿主細胞のリボソームを利用するため、自身のリボソームRNAを持っていません。正しくは:ウイルスはリボソームRNAを持たない。選びやすい理由:RNAを持つウイルスもいるため、RNAの一種であるrRNAも持つと誤解しやすい。混同注意:ウイルスのゲノムRNAと宿主細胞のリボソームRNA
- 3. 正解。カプシドは、ウイルスの核酸(ゲノム)を保護するタンパク質の殻であり、ウイルス構造の基本要素です。正しくは:この記述は正しい。選びやすい理由:ウイルスの基本的な構造に関する正しい知識を問う選択肢。混同注意:特に混同しやすい点はありませんが、エンベロープとの区別は重要です。
- 4. ウイルスはDNAまたはRNAのいずれかをゲノムとして持ち、両方を同時に持つことはありません(一部のライフサイクルで両方が存在する期間はありますが、粒子として同時に持つわけではありません)。正しくは:ウイルスはDNAまたはRNAのいずれかをゲノムとして持つ。選びやすい理由:多様なウイルスゲノムの種類があるため、両方も持つケースがあると誤解しやすい。混同注意:レトロウイルスのRNAゲノムからDNAを合成する過程や、二本鎖DNAと一本鎖DNAウイルスの違いなど
- 5. 感染性を持つ完全なウイルス粒子は「ビリオン」と称されます。エンベロープは一部のウイルスが持つ、宿主細胞膜由来の脂質二重層の外膜のことです。正しくは:感染性を有する完全型ウイルス粒子はビリオンと称する。エンベロープは一部のウイルスが持つ脂質二重層の外膜である。選びやすい理由:エンベロープを持つウイルスもいるため、ウイルス全体を指す言葉だと誤解しやすい。混同注意:ビリオン(完全なウイルス粒子)とエンベロープ(外膜構造)
国試ポイント
ウイルスの基本的な構造(カプシド、エンベロープ、ゲノムの種類など)と、細胞との違いに関する知識が問われます。特に、自己増殖能力の欠如、リボソームの有無、ゲノムの種類の原則(DNAかRNAのどちらか)が重要です。
混同注意
カプシドとエンベロープ、ビリオンとウイルスのゲノム、DNAウイルスとRNAウイルスの特性、細菌の細胞構造との違い。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、各ウイルスのゲノムの種類(例:インフルエンザウイルスはRNAウイルス)、エンベロープの有無(例:HBVはエンベロープウイルス)、またはウイルスの増殖機構の初期段階(例:吸着、侵入)に関する知識が問われる可能性があります。
関連知識
ウイルスの分類(DNAウイルス、RNAウイルス、エンベロープウイルス、非エンベロープウイルス)、ウイルスの増殖サイクル、宿主細胞の利用、ウイルス性疾患。