呼吸商を求めるのに必要なのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第69回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・5番
解説
呼吸商(Respiratory Quotient; RQ)は、体内の代謝における二酸化炭素の排出量と酸素摂取量の比率を示す指標です。具体的には、RQ = 二酸化炭素排出量 / 酸素摂取量 の計算式で求められます。したがって、この計算に必要なのは酸素摂取量と二酸化炭素排出量の2項目です。
選択肢ごとの解説
- 1. 呼吸数は呼吸の頻度を示す指標であり、体内でどれだけのガスが交換されたかという呼吸商の定義には直接関係しません。正しくは:呼吸商は、二酸化炭素排出量を酸素摂取量で割ることで求められます。選びやすい理由:呼吸に関連する基本的な生理指標であるため、一見すると関係がありそうに思えるかもしれません。混同注意:呼吸の基本的な要素であるため、他の呼吸関連指標と混同し、呼吸商の計算に必要だと誤解する可能性があります。
- 2. 正解。呼吸商(RQ)は、体内での代謝によって発生した二酸化炭素の排出量を、同時に消費された酸素摂取量で割ることで算出されるため、酸素摂取量は不可欠な要素です。
- 3. 肺胞換気量は、肺胞で実際にガス交換に関与する換気量を示す指標であり、呼吸商の計算式には直接含まれません。正しくは:呼吸商は、代謝におけるガスの出入り(二酸化炭素排出量と酸素摂取量)の比率で定義されます。選びやすい理由:肺胞で行われる「ガス交換」という言葉から、呼吸商と関連が深いように感じられるかもしれませんが、算出に必要なのは交換されたガスの「量」の比率です。混同注意:「換気」という言葉が呼吸に関連するため、呼吸商の指標と混同しやすいですが、肺胞換気量は呼吸効率の指標であり、呼吸商とは異なります。
- 4. 分時換気量は1分間あたりに肺に出入りする空気の総量を示し、呼吸商を求める際の代謝ガス量(酸素摂取量、二酸化炭素排出量)の直接的な要素ではありません。正しくは:呼吸商は、二酸化炭素排出量と酸素摂取量の比率として計算されます。選びやすい理由:「換気量」という言葉から、呼吸全体に関わる重要な指標として選びたくなるかもしれませんが、呼吸商とは目的が異なります。混同注意:様々な呼吸機能検査の項目の一つであり、特にガスの出入りに関連する指標であるため、呼吸商と関連付けて誤解しやすいです。
- 5. 正解。呼吸商(RQ)は、体内での代謝によって発生した二酸化炭素の排出量を、同時に消費された酸素摂取量で割ることで算出されるため、二酸化炭素排出量は不可欠な要素です。
国試ポイント
この問題は、呼吸商の基本的な定義と計算式を正確に理解しているかを問うものです。呼吸商が何を意味し、どのような項目から算出されるのかを知識として持っている必要があります。呼吸機能検査の様々な指標の中で、呼吸商を算出するのに必要な「代謝ガス量」を正確に判別できるかがポイントです。
混同注意
呼吸機能検査には、呼吸数、換気量(1回換気量、分時換気量、肺胞換気量など)、肺活量、気道抵抗など多くの指標がありますが、それぞれが異なる生理学的意味を持ち、測定目的も異なります。呼吸商は、体内のエネルギー代謝を反映する指標であり、単なる「呼吸」や「換気」の効率を測るものではないため、他の換気量指標と混同しやすい点に注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出題された場合、呼吸商の計算式を直接問う問題や、特定の栄養素を代謝した場合の呼吸商の値を選択させる問題、あるいは特定の疾患状態と呼吸商の変化の関連性を問う問題が出る可能性があります。また、運動生理学や栄養学の文脈で呼吸商が利用されるケースを問うことも考えられます。
関連知識
呼吸商は、摂取した栄養素の種類によって値が異なります。糖質を代謝すると約1.0、脂質は約0.7、タンパク質は約0.8となり、混合食では通常0.8〜0.9程度になります。運動時や疾患時(例: 糖尿病の悪化、過換気、代謝性アシドーシスなど)には呼吸商が変動し、病態の評価にも用いられます。間接熱量測定においても、呼吸商は重要な要素となります。