骨髄穿刺液のフローサイトメトリ法のCD45ゲーティング(別冊No. 11)を別に示す。囲まれている部分の細胞はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
フローサイトメトリーにおいて、CD45は造血細胞に発現する膜抗原であり、その発現強度と細胞の側方散乱光(Side Scatter, SSC)の強度を組み合わせることで、さまざまな白血球集団を区別できます。リンパ球は側方散乱光が低く(細胞の内部構造が単純)、CD45の発現が強い(高輝度)という特徴を持つため、図の赤枠で囲まれた領域にプロットされます。
選択肢ごとの解説
- 1. 単球はリンパ球よりも側方散乱光がやや高く、CD45の発現はリンパ球と同様に高輝度ですが、図の赤枠で囲まれた領域よりも右下に位置します。正しくは:単球はCD45高発現かつ、側方散乱光はリンパ球よりやや高い位置にプロットされます。選びやすい理由:単球もCD45高発現であるため、CD45陽性の集団として混同しやすい可能性があります。混同注意:リンパ球や顆粒球
- 2. 顆粒球は側方散乱光が非常に高く(内部構造が複雑)、CD45も高輝度で発現しますが、図の赤枠で囲まれた領域よりもさらに右側に位置します。正しくは:顆粒球はCD45高発現かつ、側方散乱光が最も高い位置にプロットされます。選びやすい理由:顆粒球もCD45高発現であるため、CD45陽性の集団として混同しやすい可能性があります。混同注意:単球
- 3. 赤血球はCD45を発現しないため、CD45の軸の最も低い(10^0付近)位置にプロットされます。図の赤枠で囲まれた領域には含まれません。正しくは:赤血球はCD45が陰性であるため、CD45軸の10^0付近にプロットされます。選びやすい理由:CD45ゲーティングではCD45陰性細胞は除外されるため、誤って選択する可能性は低いですが、CD45発現がない細胞として区別することが重要です。混同注意:CD45陰性である他の非造血細胞や幼若な造血前駆細胞
- 4. 骨髄芽球は側方散乱光が低い細胞ですが、CD45の発現はリンパ球よりも低く(弱陽性)、図の赤枠で囲まれた領域よりもCD45の軸の低い位置にプロットされます。正しくは:骨髄芽球はCD45が弱陽性であり、側方散乱光はリンパ球と同様に低い位置にプロットされます。選びやすい理由:リンパ球と同様に側方散乱光が低い細胞であるため、CD45の発現強度を正確に識別しないと混同しやすいです。混同注意:リンパ球
- 5. 正解。リンパ球は、側方散乱光(Side Scatter)が最も低く(細胞が小さく顆粒が少ない)、CD45抗原の発現が強い(高輝度)という特徴を持っています。図の赤枠で囲まれた集団は、これらの特徴と一致します。
国試ポイント
フローサイトメトリーにおける細胞ごとのCD45発現強度と側方散乱光(SSC)の関係を理解し、各細胞集団がどの領域にプロットされるかを正確に識別する能力が問われています。
混同注意
骨髄芽球とリンパ球のCD45発現パターンは比較的似ていますが、骨髄芽球はよりCD45が弱陽性であり、SSCもリンパ球よりやや高い傾向があります。また、成熟細胞である単球や顆粒球はCD45高発現ですが、SSCがリンパ球とは大きく異なります。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出題された場合、フローサイトメトリーのCD45と側方散乱光のドットプロットにおいて、横軸(側方散乱光)の低さ(細胞が小さい・内部構造が単純)と縦軸(CD45)の高輝度(CD45が強く発現)の領域に注目し、リンパ球であることを判断します。
関連知識
フローサイトメトリーでは、細胞の大きさ(前方散乱光:FSC)と細胞の内部構造の複雑さ(側方散乱光:SSC)を解析します。CD45は白血球共通抗原で、その発現強度は細胞の成熟度によって異なります。CD45の発現は一般的にリンパ球で高く、単球・顆粒球で中程度、芽球で低い傾向があります。赤血球にはCD45は発現しません。