物理量の変化が電気抵抗の変化として現れるトランスデューサはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第69回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2番
解説
サーミスタは温度、ストレインゲージはひずみ(力・圧力)を抵抗変化として検出する代表的なトランスデューサです。他の選択肢は、電圧や電流の変化を利用する素子です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。サーミスタは、温度変化に応じて電気抵抗が大きく変化する半導体素子であり、温度センサーとして広く利用されます。主に負の温度係数を持つNTCサーミスタが一般的で、温度上昇により抵抗値が減少します。
- 2. 正解。ストレインゲージは、物体にひずみ(変形)が生じると、そのひずみに応じて内部の導体の長さや断面積が変化し、電気抵抗が変化する原理を利用したセンサーです。力、圧力、重さなどを測定するのに用いられます。
- 3. 熱電対は、異なる種類の金属を接合して、その接合部に温度差が生じたときに発生する熱起電力(電圧)を利用して温度を測定する素子です(ゼーベック効果)。電気抵抗の変化を利用するものではありません。正しくは:熱電対は温度変化を電圧の変化として検出するトランスデューサです。選びやすい理由:温度変化を検出する素子であるため、同じく温度を検出するサーミスタと混同しやすいかもしれません。混同注意:サーミスタ(抵抗変化)と熱電対(電圧変化)は、検出する物理量(温度)は同じですが、変換される電気信号が異なります。
- 4. フォトダイオードは、光の強度に応じて電流(光電流)を発生させたり、逆バイアス状態で光が当たると電流が流れる性質を利用して光を検出する素子です。電気抵抗の変化ではなく、光起電力効果や光導電効果による電流変化を利用します。正しくは:フォトダイオードは光の強度を電流の変化として検出するトランスデューサです。選びやすい理由:光を検出する素子であるため、光導電素子(CdSセルなど、光で抵抗値が変わる)と混同しやすいかもしれません。混同注意:CdSセル(光で抵抗変化)とフォトダイオード(光で電流変化/電圧変化)は、検出する物理量(光)は同じですが、変換される電気信号が異なります。
- 5. ホール素子は、電流が流れている半導体素子に磁場を垂直に加えると、その磁場と電流に垂直な方向に電圧(ホール電圧)が発生するホール効果を利用して磁場を検出する素子です。電気抵抗の変化を利用するものではありません。正しくは:ホール素子は磁場の強度を電圧の変化として検出するトランスデューサです。選びやすい理由:磁場や電流といった電気に関連する物理量を検出するため、電気抵抗の変化と錯覚しやすいかもしれません。混同注意:磁気抵抗効果素子(磁場で抵抗が変化する)とホール素子(磁場で電圧が発生する)は、検出する物理量(磁場)は同じですが、変換される電気信号が異なります。
国試ポイント
トランスデューサの基本的な種類と、それぞれがどのような物理量をどのような電気信号(抵抗、電圧、電流など)に変換するかを理解しているかを問う問題です。特に、抵抗変化を利用するものが複数あるため、正確な知識が求められます。
混同注意
温度センサーとしてサーミスタ(抵抗変化)と熱電対(電圧変化)、光センサーとしてフォトダイオード(電流変化)と光導電素子(抵抗変化)、磁気センサーとしてホール素子(電圧変化)と磁気抵抗効果素子(抵抗変化)など、同じ物理量を検出するが異なる電気信号に変換する素子との混同に注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次回出題された場合、他の物理量(例:光、磁場、圧力)がどのような電気信号(電圧、電流、静電容量など)に変換されるトランスデューサがあるか、またその代表例を問われる可能性があります。特に、抵抗変化型以外のトランスデューサについても、それぞれの原理と応用を正確に理解しているかを確認しましょう。
関連知識
抵抗変化型トランスデューサの例:サーミスタ(温度)、ストレインゲージ(ひずみ)、測温抵抗体(温度)、CdSセル(光)。電圧変化型トランスデューサの例:熱電対(温度)、ホール素子(磁場)、圧電素子(圧力・力)、光起電力素子(光)。電流変化型トランスデューサの例:フォトダイオード(光)、光電管(光)。