血漿レニン活性が低値を示すのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
原発性アルドステロン症は、副腎からのアルドステロン自律性過剰分泌により、循環血漿量が増加し、腎臓からのレニン分泌が抑制されるため、血漿レニン活性は低値を示します。
選択肢ごとの解説
- 1. 脱水は循環血液量の減少を引き起こし、レニン分泌を刺激して血漿レニン活性を上昇させます。正しくは:脱水時は血漿レニン活性が高値を示す。選びやすい理由:循環器系への影響が大きいため、何らかの異常値を示すとは予測しやすい。混同注意:レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)のフィードバック制御機構。
- 2. Addison病(原発性副腎皮質機能低下症)では、アルドステロンを含む副腎皮質ホルモンの分泌が低下します。これにより体液量が減少し、レニン分泌が亢進し血漿レニン活性は高値を示します。正しくは:Addison病では血漿レニン活性が高値を示す。選びやすい理由:アルドステロン分泌低下という点で、原発性アルドステロン症と混同しやすいが、機序が逆。混同注意:原発性アルドステロン症(アルドステロン過剰)とAddison病(アルドステロン欠乏)。
- 3. 利尿薬は体液量を減少させ、腎臓からのナトリウム排泄を促進するため、レニン分泌が刺激され血漿レニン活性は上昇します。正しくは:利尿薬の服用時は血漿レニン活性が高値を示す。選びやすい理由:血圧降下作用があるため、レニン活性が下がるような印象を受けるかもしれない。混同注意:RAASへの直接的な影響と、間接的な体液量減少による影響。
- 4. 腎血管性高血圧症は、腎動脈の狭窄により腎臓への血流が減少し、腎臓が虚血状態となることでレニン分泌が過剰に亢進し、血漿レニン活性は高値を示します。正しくは:腎血管性高血圧症では血漿レニン活性が高値を示す。選びやすい理由:高血圧症の一種であり、様々な要因が絡むため判断が難しい。混同注意:レニン分泌を抑制する他の高血圧(例:原発性アルドステロン症)との鑑別。
- 5. 正解。原発性アルドステロン症では、副腎からのアルドステロンが自律的に過剰に分泌されます。アルドステロンの過剰により体内のナトリウムと水が貯留し、循環血液量が増加します。この体液量増加とそれに伴う腎臓への血流増加が、ネガティブフィードバック機構により腎臓からのレニン分泌を抑制するため、血漿レニン活性は低値となります。選びやすい理由:高血圧を伴うため、レニン活性が上がっていると誤解されやすい。混同注意:他の高血圧(腎血管性高血圧症など)におけるレニン活性。
国試ポイント
レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)のフィードバック制御機構と、各疾患におけるその活性の変化を理解しているかを問う問題です。特に原発性アルドステロン症におけるレニン活性の低下は頻出です。
混同注意
レニンとアルドステロンの関係性、特に原発性アルドステロン症とAddison病でのそれぞれの活性値の変動。また、二次性高血圧の原因となる疾患とレニン活性の関連。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の論点が出題された場合、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系の活性を規定する要因(循環血液量、血圧、電解質バランスなど)と、それぞれの疾患がこれらの要因にどう影響するかを判断する必要があります。特に、原発性アルドステロン症と腎血管性高血圧症は対比して覚えておくべきです。
関連知識
レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系の各ホルモンの作用、腎臓におけるレニン分泌のメカニズム(傍糸球体装置)、アルドステロンの生理作用、高血圧の分類と原因疾患。