病理解剖で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
病理解剖は、死因究明や疾患の診断確定、治療効果判定などを目的として行われるもので、通常は病理医が担当しますが、その指示の下であれば、臨床検査技師が頭蓋骨の開放といった一部の解剖補助作業を行うことは可能です。これは、解剖作業の専門性と効率性を考慮した役割分担の一環として行われます。
選択肢ごとの解説
- 1. 不慮の事故による死亡原因の特定は、主に法医解剖(司法解剖または行政解剖)の目的であり、病理解剖の主な目的ではありません。病理解剖は、主に診断の確定や治療効果の評価などを目的とします。正しくは:不慮の事故による死亡原因の特定は、主に法医解剖(司法解剖または行政解剖)の目的です。選びやすい理由:解剖が死因究明のために行われるという一般的な認識から、不慮の事故も解剖の対象となりうると考えるため。混同注意:病理解剖と法医解剖(司法解剖・行政解剖)の目的。
- 2. 病理解剖は遺族の承諾が必要ですが、遺体の引き取り手が見つからない場合、病院長が公益上必要と認めれば、その指示により解剖が行われることがあります。必ずしも実施不可能ではありません。正しくは:遺体の引き取り手が見つからない場合でも、病院長が公益上必要と認めれば、解剖が行われることがあります。選びやすい理由:一般的な病理解剖には遺族の承諾が必須であるという知識から、引き取り手がいなければ承諾が得られず実施不可能だと考えてしまうため。混同注意:通常の病理解剖に必要な遺族の承諾と、特別な状況下での解剖の扱い。
- 3. 正解。病理解剖は病理医の指示のもとで実施され、その指示があれば、臨床検査技師が頭蓋骨の開放作業を含む解剖補助業務を行うことは適切です。これは、臨床検査技師の業務範囲の一部として認められています。選びやすい理由:正しい記述であるため、適切に判断できた場合に選びやすいです。混同注意:医師以外の医療従事者がどこまで解剖作業に関与できるか。
- 4. 病理解剖は、通常、病院長の許可と遺族の承諾に基づいて実施されますが、感染症法に基づく死亡者の解剖など、特定のケースを除き保健所の許可は不要です。病院の敷地内か否かに関わらず、病理解剖自体に保健所の許可は必要ありません。正しくは:病理解剖に保健所の許可は原則として不要です。選びやすい理由:解剖という行為が特別なものであるため、行政機関の許可が常に必要だと誤解しやすいため。混同注意:病理解剖の実施に必要な許可(病院長、遺族)と、法医解剖など他の解剖における行政機関の関与。
- 5. 病理解剖中に犯罪に関与している可能性のある所見が発見された場合、直ちに行政解剖に切り替わるのではなく、原則として警察に届け出て、司法解剖に移行します。行政解剖は監察医制度のある一部の地域で行われるものです。正しくは:犯罪に関与している可能性のある所見が発見された場合、直ちに警察に届け出て、司法解剖に移行します。選びやすい理由:犯罪性が疑われると行政機関が関与するという認識は正しいものの、その後の対応が行政解剖に直結すると誤解しやすいため。混同注意:行政解剖と司法解剖の違い、および病理解剖から法医解剖への切り替えプロセス。
国試ポイント
病理解剖の目的、実施主体、関連法規、および臨床検査技師の業務範囲について理解しているか。
混同注意
病理解剖と法医解剖(司法解剖・行政解剖)の目的と実施主体、および臨床検査技師の業務範囲を混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
病理解剖の実施主体と目的、および関連職種の関与範囲が問われた際には、それぞれの解剖の種類と、各職種の専門性と業務範囲の法的な規定を確認する。
関連知識
病理解剖は、遺族の承諾と病院長の許可に基づいて実施される。法医解剖は、犯罪性や異状死の疑いがある場合に行われ、警察や検察の依頼で法医が行う。行政解剖は、監察医制度がある地域で異状死を扱わない死因究明のために行われる。臨床検査技師の業務には、検体採取の補助や検査業務が含まれる。