疾患と超音波所見の組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
肝細胞癌におけるモザイクパターンは、腫瘍内の様々な組織学的変化(壊死、出血、脂肪変性など)が混在することで生じる、不均一なエコー像であり、肝細胞癌に特徴的な超音波所見の一つとして知られています。
選択肢ごとの解説
- 1. 肝血管腫の典型的な超音波所見は、境界明瞭な高エコー腫瘤であり、コメット様エコーは胆嚢腺筋症や胆嚢結石にみられることが多いです。正しくは:肝血管腫の典型的な超音波所見は、境界明瞭な高エコー腫瘤です。選びやすい理由:様々なエコーパターンを混同しやすい。混同注意:コメット様エコーは胆嚢腺筋症や胆嚢結石などに見られる所見です。
- 2. 肝硬変では、肝表面の不整、肝辺縁の鈍化、肝実質の粗化(不均一なエコー)などが見られますが、肝深部エコーの減衰は脂肪肝の典型的な所見です。正しくは:肝硬変では、肝表面の不整、肝実質の粗化、肝右葉の萎縮と左葉・尾状葉の肥大などが特徴的です。選びやすい理由:肝実質全体の異常として、深部エコーの減衰も関係すると考えてしまう。混同注意:肝深部エコーの減衰は脂肪肝の所見です。
- 3. 正解。肝細胞癌の超音波所見において、腫瘍内部にモザイク状のエコーパターンが見られることがあります。これは、腫瘍内の壊死や出血、線維化、脂肪変性などが混在することで生じる、不均一なエコー像です。選びやすい理由:特定の所見と疾患の組み合わせを正確に覚えているかが問われるため、他の疾患との誤認を避ける必要がある。混同注意:モザイクパターンは肝細胞癌に特徴的な所見の一つです。
- 4. 脂肪肝の典型的な所見は、肝実質全体の高エコー化、肝腎コントラストの増強、肝深部エコーの減衰です。肝静脈の拡張は、うっ血肝や右心不全などに見られる所見です。正しくは:脂肪肝では、肝実質が高エコーになり、肝深部エコーが減衰します。選びやすい理由:肝臓の病態変化によって血管にも影響が出ると連想しやすい。混同注意:肝静脈の拡張は、うっ血肝や右心不全の所見です。
- 5. 転移性肝癌の典型的な超音波所見は、多発性の低エコー結節や、target sign(牛眼状エコー)などです。カメレオンサインは、肝細胞癌で門脈塞栓が腫瘍内で発生し、門脈血流の変化によって腫瘍のエコーレベルが変化する現象を指すことがあります。正しくは:転移性肝癌では、多発性の低エコー結節やtarget sign(牛眼状エコー)がよく見られます。選びやすい理由:比較的珍しい超音波所見の名前を知っていると、正しいと勘違いしやすい。混同注意:カメレオンサインは肝細胞癌における所見であり、転移性肝癌には一般的に見られません。
国試ポイント
この問題は、主要な肝疾患とそれに対応する超音波所見の知識を正確に覚えているかを問うものです。各疾患に特異的な所見と、他の疾患の所見との混同を避けることが重要です。
混同注意
各肝疾患の典型的な超音波所見(例: 脂肪肝の高エコー化と肝深部エコー減衰、肝硬変の表面不整と実質粗化、肝血管腫の高エコー腫瘤、転移性肝癌のtarget sign)を互いに混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出題された場合、代表的な肝疾患(脂肪肝、肝硬変、肝血管腫、肝細胞癌、転移性肝癌、胆嚢腺筋症など)について、それぞれの特徴的な超音波所見を正確に識別できるかを確認します。特に、紛らわしい所見(例: 肝深部エコー減衰と実質粗化)の違いを理解しているかが鍵となります。
関連知識
肝臓の超音波検査では、形態的変化(大きさ、辺縁、表面)、実質エコーレベルの変化、腫瘤性病変の有無と性状、脈管系の変化(門脈、肝静脈、肝動脈)などを総合的に評価します。各疾患の病態生理と超音波所見の関連を理解することが重要です。