光学顕微鏡の説明で誤っているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
対物レンズの倍率と焦点距離の関係は逆相関です。高倍率の対物レンズほど、標本をより大きく拡大するために焦点距離は短く、開口数は大きくなります。そのため、選択肢4の「高倍率対物レンズの方が低倍率対物レンズに比べ焦点距離が長い」という記述は誤りです。
選択肢ごとの解説
- 1. この記述は正しいです。コンデンサーレンズは光源からの光を絞りを通して集め、標本を均一に照らすために使われます。正しくは:この記述は正しいので修正の必要はありません。選びやすい理由:光学顕微鏡の基本的な構成要素として正しい記述であるため、迷うことなく正しいと判断できるでしょう。混同注意:他のレンズ(対物レンズ、接眼レンズ)との機能混同。
- 2. この記述は正しいです。実体顕微鏡は正立像を結ぶため、観察対象の動きと像の動きが一致します。これにより、マニピュレーション作業がしやすくなります。正しくは:この記述は正しいので修正の必要はありません。選びやすい理由:実体顕微鏡の像の向きに関する知識が曖昧だと、倒立像を結ぶ通常の光学顕微鏡と混同して誤りだと考える可能性があります。混同注意:通常の生物顕微鏡(倒立像)との混同。
- 3. この記述は正しいです。双眼実体顕微鏡は左右の目で異なる角度から標本を見ることで、脳が両眼視差を利用して立体像を再構築します。正しくは:この記述は正しいので修正の必要はありません。選びやすい理由:実体顕微鏡の「実体」が何を意味するのかを理解していれば正しいと判断できますが、その意味が曖昧だと迷う可能性があります。混同注意:単眼の光学顕微鏡や、双眼でも立体視できない顕微鏡(例:通常の双眼生物顕微鏡)との混同。
- 4. 正解。これは誤った記述です。高倍率の対物レンズは、より拡大して観察するために、焦点距離が短く、開口数が大きくなるように設計されています。焦点距離が短いほど、標本からレンズまでの距離(作動距離)も短くなります。正しくは:高倍率の対物レンズは、低倍率の対物レンズに比べ焦点距離が短いです。選びやすい理由:焦点距離と倍率の関係性を正確に理解していないと、漠然としたイメージで判断を誤りやすいです。直感的に「高く見えるものは遠くを見る」といった誤解から、焦点距離が長いと勘違いする可能性があります。混同注意:望遠鏡のレンズ(焦点距離が長いほど高倍率)との混同や、焦点距離と作動距離の関係性の混同。
- 5. この記述は正しいです。対物レンズは標本を最初に拡大し、接眼レンズに入る前に倒立した実像(中間像)を形成します。この中間像の倍率が対物レンズの倍率です。正しくは:この記述は正しいので修正の必要はありません。選びやすい理由:「中間像」や「倒立実像」といった専門用語の理解が不十分だと、この記述が正しいか判断に迷うかもしれません。混同注意:接眼レンズの倍率や最終的な総合倍率との混同。
国試ポイント
光学顕微鏡の基本的な構造と、各部品(対物レンズ、コンデンサーレンズ、実体顕微鏡など)の機能および特性を正確に理解しているかを問う問題です。特に、倍率と焦点距離、作動距離の関係、実体顕微鏡の像の向きといった、やや混同しやすいポイントが狙われます。
混同注意
通常の生物顕微鏡と実体顕微鏡の違い(像の向き、立体視の有無)、高倍率レンズの特性(焦点距離、開口数、作動距離)に関する知識の混同。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、対物レンズの倍率、焦点距離、作動距離、開口数の関係性、および実体顕微鏡と通常顕微鏡の像の特性の違いに注目して選択肢を評価する。
関連知識
顕微鏡の総合倍率の計算、開口数と分解能の関係、各種顕微鏡(位相差顕微鏡、蛍光顕微鏡など)の原理と用途。