前頸部横走査による超音波像(別冊No. 5)を別に示す。食道はどれか。

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出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
前頸部の横断超音波画像において、食道は通常、気管の左後方に位置する管状構造として描出されます。内部に粘液や空気を含むことで不均一なエコーを呈し、輪状の筋肉層が確認できます。提示された画像では、④がこの特徴に合致しています。①と③は甲状腺、②は気管、⑤は血管構造と考えられます。
選択肢ごとの解説
- 1. ①は左側の甲状腺を示しており、超音波上は比較的均一なエコー像を呈する。食道とは解剖学的特徴が異なる。正しくは:この位置は左葉甲状腺を示す。選びやすい理由:甲状腺は頸部に位置するため、選択肢として考慮しやすいが、超音波画像の特徴が食道とは異なる。混同注意:甲状腺と食道の超音波像
- 2. ②は気管を示している。気管は内部に空気を多く含むため、超音波では強い高エコーの境界線(空気による反射)と、その後方の音響陰影(アーチファクト)として描出される。食道は内部が空虚でなく、壁構造を持つため、異なる所見を呈する。正しくは:この位置は気管を示す。選びやすい理由:気管と食道は頸部で隣接するため、混同しやすい。混同注意:気管と食道の超音波像
- 3. ③は右側の甲状腺を示しており、超音波上は比較的均一なエコー像を呈する。食道とは解剖学的特徴が異なる。正しくは:この位置は右葉甲状腺を示す。選びやすい理由:甲状腺は頸部に位置するため、選択肢として考慮しやすいが、超音波画像の特徴が食道とは異なる。混同注意:甲状腺と食道の超音波像
- 4. 正解。④は頸部食道を示している。食道は気管の後方、やや左寄りに位置し、超音波画像では内部に粘液や少量の空気を含むことで不均一なエコーを呈し、管状の構造として描出される。また、蠕動運動を観察できることもある。この画像では、管腔構造と周囲の筋肉層が確認できる。
- 5. ⑤は頸動脈など、頸部の血管構造を示している可能性が高い。血管は超音波で無エコー性の管腔として描出され、ドプラ検査で血流を確認できる。食道とは形態が大きく異なる。正しくは:この位置は頸動脈などの血管構造を示す。選びやすい理由:頸部に位置する重要な構造であるため、選択肢として考慮されがち。混同注意:食道と頸部血管の超音波像
国試ポイント
頸部超音波検査における主要な解剖学的構造(甲状腺、気管、食道、血管)の正常像を識別できるか。特に食道の位置と超音波特徴を理解しているかが問われる。
混同注意
頸部の超音波画像では、気管、甲状腺、血管、食道が近接しているため、それぞれの超音波特性(エコーレベル、内部構造、位置関係)を正確に理解していないと混同しやすい。特に気管の空気によるアーチファクトと、食道の管腔内の不均一エコーを区別することが重要。
次に同じ論点が出たら
次に同様の問題が出た場合、各部位の基本的なエコーパターン(気管の空気による高エコーと後方陰影、甲状腺の均一エコー、血管の無エコー性管腔、食道の管状構造と不均一エコー)と、解剖学的な位置関係(食道は気管の左後方)を確認する。
関連知識
頸部超音波検査の適応、プローブの選択、基本走査法、各臓器の正常超音波解剖。嚥下時の食道の蠕動運動の観察。