Th2細胞が産生するサイトカインはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第69回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・3番
解説
Th2細胞は体液性免疫の活性化やアレルギー反応の誘発に関わるヘルパーT細胞のサブセットであり、特徴的なサイトカインとしてインターロイキン4 (IL-4) とインターロイキン10 (IL-10) を産生します。IL-4はB細胞のIgE産生を促進し、IL-10は免疫抑制作用を持ちます。これに対し、Th1細胞はIL-2やIFN-γを産生し、細胞性免疫に関与します。IL-12はTh1分化を誘導するサイトカインです。
選択肢ごとの解説
- 1. IL-2は主にTh1細胞が産生するサイトカインであり、T細胞の増殖や活性化に重要な役割を果たします。正しくは:インターロイキン2は主にTh1細胞や活性化T細胞によって産生されます。選びやすい理由:T細胞が産生するサイトカインであるため、Th細胞関連のサイトカインとして混同しやすいですが、Th2ではなくTh1の主要サイトカインです。混同注意:Th1細胞が産生するサイトカインの代表格であり、Th2細胞が産生するサイトカインと混同しやすいです。
- 2. 正解。IL-4はTh2細胞が主に産生するサイトカインであり、B細胞の活性化、IgEのクラススイッチ誘導、肥満細胞の増殖・分化促進に関与します。アレルギー反応において中心的な役割を果たします。
- 3. 正解。IL-10はTh2細胞や制御性T細胞、マクロファージなどが産生するサイトカインで、免疫応答を抑制する働きがあります。Th1細胞の活性化を抑制することで、Th2応答を優位にする作用も持ちます。
- 4. IL-12は主に樹状細胞やマクロファージなどの抗原提示細胞が産生するサイトカインであり、ナイーブT細胞をTh1細胞へ分化誘導する重要な働きがあります。正しくは:インターロイキン12は主に抗原提示細胞(マクロファージ、樹状細胞など)によって産生されます。選びやすい理由:サイトカインの一種であり、T細胞の分化に関わるため、Th細胞自身が産生すると誤解されることがあります。混同注意:Th1細胞の分化を誘導するサイトカインであり、Th1細胞が産生するサイトカインやTh2細胞が産生するサイトカインと混同されやすいです。
- 5. インターフェロンγは主にTh1細胞、NK細胞、細胞傷害性T細胞(CTL)が産生するサイトカインであり、ウイルス感染防御や細胞内寄生菌に対する免疫応答に重要です。正しくは:インターフェロンγは主にTh1細胞やNK細胞、CTLによって産生されます。選びやすい理由:サイトカインとして非常に有名であり、免疫応答の重要な調節因子であるため、Th2細胞も産生すると誤解されることがあります。混同注意:Th1細胞が産生するサイトカインの代表格であり、Th2細胞のサイトカインとは対極の働きを持つため、混同しないよう注意が必要です。
国試ポイント
ヘルパーT細胞のサブセット(Th1, Th2, Th17, Tregなど)が産生する主要なサイトカインとその機能は、免疫学の基本的な知識として頻出します。特に、Th1とTh2の対比は重要です。
混同注意
Th1細胞が産生するサイトカイン(IL-2, IFN-γ)や、T細胞分化を誘導するサイトカイン(IL-12)と混同しやすい。各サイトカインの主要な産生細胞と機能のセットを正確に覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
この論点に関して次に問われるとしたら、各サイトカインの具体的な機能(例: IL-4によるIgEクラススイッチ、IFN-γによるマクロファージ活性化)や、特定の免疫疾患(例: アレルギーとTh2、自己免疫疾患とTh1/Th17)との関連が問われる可能性があります。
関連知識
サイトカインの分類(炎症性サイトカイン、抗炎症性サイトカイン、造血因子など)、主要サイトカインの機能と疾患との関連、ヘルパーT細胞の分化誘導経路(例: IL-12とIFN-γでTh1へ、IL-4でTh2へ)