ミクロトームの刀台で行う操作はどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2番
解説
ミクロトームのナイフホルダー(刀台)は、切片作製において重要な役割を担っており、刃物の「逃げ角」と「引き角(切削角度)」の2つの角度を設定する機能があります。逃げ角は、ブロック面が刃の背に触れないように設定する角度で、適切な切片の厚みとスムーズな切削に不可欠です。引き角は、刃の切れ味を最大化し、切片のひずみを最小限に抑えるための刃の傾きを指します。これら2つの角度を適切に設定することで、高品質な切片を得ることができます。切片厚の設定はミクロトーム本体の駆動部で行い、カセットクランプの固定やパラフィンブロック表面の角度調節は、それぞれブロックホルダーやブロックトリマーで行う操作であり、ナイフホルダーの機能ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。ミクロトームのナイフホルダー(刀台)には、切片作成時の刃物とブロックの適切な関係を保つため、逃げ角(ナイフの先端とブロック面がなす角度)を設定する機能があります。この角度が不適切だと、切片がしわになったり、厚みが均一でなくなったりします。
- 2. 正解。ミクロトームのナイフホルダーでは、刃の切れ味を最大限に引き出し、切片の品質を保つために引き角(刃物の傾き、または切削角度)を設定します。適切な引き角は、切片の伸びや厚みに影響を与えます。
- 3. 切片の厚みは、ミクロトーム本体の駆動部に設けられたダイヤルやレバーで設定する機能であり、ナイフホルダーで行う操作ではありません。正しくは:切片厚の設定はミクロトーム本体の切削厚設定ダイヤルで行います。選びやすい理由:切片の品質に直接関わるため、ナイフホルダーと関連があるように感じるかもしれませんが、厚み自体を設定するのは本体側です。混同注意:ナイフホルダーが切片の質に影響を与えるため、厚み設定も関連操作だと誤解しやすいです。しかし、物理的な厚みの設定は本体の役割です。
- 4. カセットクランプは、パラフィンブロックをミクロトーム本体に固定するための部品であり、ナイフホルダーとは別の位置にあります。ナイフホルダーは刃を固定・調整する部分です。正しくは:カセットクランプの固定は、ブロックホルダー(またはクランプ)で行います。選びやすい理由:標本を固定する操作と刃を固定する操作は、どちらもミクロトームの準備段階で重要であるため、混同しやすいです。混同注意:「固定」という言葉から、標本の固定も刀台で行うと誤解することがあります。ナイフホルダーは刃の固定・調整、カセットクランプは標本(ブロック)の固定です。
- 5. パラフィンブロックの表面角度の調整は、ブロックホルダー自体を回転させる、またはブロックトリマーを使用するなどして行い、ナイフホルダーの機能ではありません。ナイフホルダーは刃物の角度を調整します。正しくは:パラフィンブロックの表面角度調節は、ブロックホルダーまたはブロックトリマーで行います。選びやすい理由:切片の品質にはブロックと刃物の角度が重要であるため、ナイフホルダーでブロックの角度も調整できると誤解しやすいです。混同注意:刃物の角度調整(逃げ角、引き角)とブロックの角度調整を混同しやすいです。それぞれ調整する対象が異なります。
国試ポイント
この問題は、ミクロトームにおけるナイフホルダーの具体的な役割と、他の部品の役割を区別できるかを問うものです。特に、切片作製における刃物の角度設定(逃げ角、引き角)がナイフホルダーの主要な機能であることを理解しているかが重要です。各部品の名称と機能を正確に把握している必要があります。
混同注意
ナイフホルダーの機能と、ミクロトーム本体の切削厚設定機能、およびブロックホルダーの機能(ブロック固定、ブロック角度調整)を混同しやすいです。特に、「角度調整」というキーワードで、刃物の角度とブロックの角度をごっちゃにしがちです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、ミクロトームの各部品の役割を問う問題が予想されます。特に、「何の部品が、どのような機能を果たすか」という点に着目して学習することが重要です。また、切片の品質不良の原因と、それらを改善するための各部品の調整方法について問われる可能性もあります。
関連知識
ミクロトームの基本的な構造と各部位の名称(ブロックホルダー、ナイフホルダー、送り機構、粗動・微動ハンドルなど)と機能。切片作製における良好な切片を得るための条件(刃の状態、ブロックの温度、切削速度、そして刃物の角度設定)。