乳房の超音波像(別冊No. 7)を別に示す。乳腺実質はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
乳房の超音波画像において、乳腺実質は通常、脂肪組織よりも高いエコーレベルを持つ中〜高エコー域として描出されます。選択肢②がその典型的な描出を示しており、周囲の脂肪組織(①)や胸壁筋層(④)とは異なるエコーパターンであることが特徴です。
選択肢ごとの解説
- 1. ①は皮膚の深層にある皮下脂肪組織を指しており、これは乳腺実質ではありません。皮下脂肪は通常、超音波で低エコー域として描出されます。正しくは:この部分は皮下脂肪組織である。選びやすい理由:脂肪組織も乳房を構成する主要な要素であるため、乳腺組織と混同されやすい。混同注意:乳腺組織と脂肪組織
- 2. 正解。②は乳腺実質を示しています。乳腺実質は超音波画像において、通常、中〜高エコー域で描出され、脂肪組織よりも白く見える特徴があります。特に閉経前女性では豊富に存在します。選びやすい理由:超音波画像での乳腺実質の典型的な描出パターンを示している。混同注意:脂肪組織と乳腺組織のエコーレベル
- 3. ③は皮膚の表層、具体的には表皮と真皮を指しています。これは乳腺実質よりも浅い層であり、役割が異なります。正しくは:この部分は皮膚である。選びやすい理由:画像の一番外側に近い部分であるため、乳房の構成要素と認識されやすい。混同注意:乳腺組織と皮膚
- 4. ④は主に大胸筋などの胸壁筋層を指しており、乳腺実質よりもさらに深層に位置します。筋組織は超音波で線状構造を持つ低エコー域として描出されます。正しくは:この部分は胸壁筋層である。選びやすい理由:乳房の解剖学的な構成要素であるため、間違いやすい。混同注意:乳腺組織と胸壁筋層
- 5. ⑤は肋骨や胸骨などの骨組織、あるいはその表面を覆う筋膜を指すことが考えられます。これらは乳腺実質とは異なる組織であり、超音波では骨は強い後方エコー減衰を伴う高エコーとして描出されます。正しくは:この部分は肋骨または胸壁の骨組織である。選びやすい理由:画像の一番深部にあるため、重要な構造物に見える可能性がある。混同注意:乳腺組織と骨組織
国試ポイント
この問題は、乳房超音波検査における基本的な解剖学的知識、特に各組織(皮膚、皮下脂肪、乳腺実質、胸筋、骨)の超音波画像上でのエコーパターンと位置関係を理解しているかを問うものです。超音波検査技師にとって必須の知識となります。
混同注意
乳腺実質と脂肪組織のエコーレベルの違い、およびそれらの位置関係。皮膚、筋肉、骨といった周辺組織との区別。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、乳房の超音波画像において、各層(皮膚、皮下脂肪、乳腺、胸筋、肋骨など)がどのようなエコーレベルと形態で描出されるかを識別できるか、また代表的な病変(嚢胞、線維腺腫、癌など)の超音波所見を理解しているかが問われると予想される。
関連知識
乳房超音波検査では、乳腺症、線維腺腫、乳がんなどの疾患を検出・鑑別するために、正常な乳腺組織と病変のエコーパターンを正確に理解することが重要である。特に乳腺濃度が高いデンスブレストの場合、乳腺実質と病変の区別が困難になることがある。