多剤耐性結核菌の判定に使用される抗菌薬はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・5番
解説
多剤耐性結核菌(MDR-TB)は、結核治療における第一選択薬であるイソニアジドとリファンピシンの両方に耐性を示す結核菌と定義されています。したがって、これらの薬剤が多剤耐性結核菌の判定に使用されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。イソニアジドは結核治療における第一選択薬であり、これに耐性を示すことは多剤耐性結核菌の定義の一つです。
- 2. エタンブトールは結核の治療薬ですが、単独での耐性は多剤耐性結核菌の定義には含まれません。正しくは:エタンブトール単独の耐性では多剤耐性結核菌とは判定されません。多剤耐性結核菌は、イソニアジドとリファンピシン両方への耐性がある場合に診断されます。選びやすい理由:結核の治療薬であるため、多剤耐性結核菌の判定に関わると誤解しやすいかもしれません。混同注意:結核治療に使われる他の第一選択薬との区別がつきにくい可能性があります。
- 3. ストレプトマイシンは初期の結核治療薬であり、耐性も問題となりましたが、多剤耐性結核菌の定義にはイソニアジドとリファンピシンへの耐性が必要です。正しくは:ストレプトマイシン耐性だけでは多剤耐性結核菌とは診断されません。多剤耐性結核菌は、イソニアジドとリファンピシン両方への耐性がある場合に診断されます。選びやすい理由:かつて結核治療に広く用いられていたため、関連性が高いと錯覚しやすいです。混同注意:過去の結核治療薬と現在の主要な治療薬、そして多剤耐性結核菌の定義薬との区別が曖昧になることがあります。
- 4. ピラジナミドは結核治療に重要な薬剤ですが、多剤耐性結核菌の判定基準にはイソニアジドとリファンピシンへの耐性が必須です。正しくは:ピラジナミド耐性だけでは多剤耐性結核菌とは診断されません。多剤耐性結核菌は、イソニアジドとリファンピシン両方への耐性がある場合に診断されます。選びやすい理由:結核の主要な治療薬の一つであるため、多剤耐性結核菌の定義薬に含まれると誤解しやすいです。混同注意:他の第一選択薬(イソニアジド、リファンピシン)との役割の違いや、多剤耐性結核菌の定義における位置づけが混同されやすいです。
- 5. 正解。リファンピシンも結核治療の第一選択薬であり、これに耐性を示すことはイソニアジド耐性と合わせて多剤耐性結核菌の定義となります。
国試ポイント
多剤耐性結核菌の定義と、その判定に不可欠な第一選択薬の知識が問われています。結核治療薬の種類と、それぞれの薬剤がどのような耐性の定義に関わるかを正確に理解しているかが重要です。
混同注意
結核治療に使われる他の第一選択薬(エタンブトール、ピラジナミド)や、過去に使われた薬剤(ストレプトマイシン)と、多剤耐性結核菌の定義に必須な薬剤(イソニアジド、リファンピシン)が混同されやすいです。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出たら、多剤耐性結核菌の定義を構成する薬剤(イソニアジド、リファンピシン)を確実に特定できるか、また超多剤耐性結核菌(XDR-TB)の定義も理解しているかを確認します。
関連知識
超多剤耐性結核(XDR-TB)の定義(多剤耐性結核に加え、フルオロキノロン系薬剤および注射可能な第二選択薬の少なくとも1剤に耐性を示すもの)、結核の治療レジメン。