Michaelis-Mentenの式に従う酵素反応で、反応速度がVmaxの75%となる基質濃度はKm値の何倍か。ただし、Vmaxは最大反応速度、KmはMichaelis定数とする。
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出典:厚生労働省ホームページ(第69回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
Michaelis-Mentenの式 `v = (Vmax * [S]) / (Km + [S])` を使用します。反応速度 `v` が最大反応速度 `Vmax` の75%であるため、`v = 0.75 * Vmax` とおきます。これを式に代入すると、`0.75 * Vmax = (Vmax * [S]) / (Km + [S])` となります。両辺を `Vmax` で割ると、`0.75 = [S] / (Km + [S])`。この式を `[S]` について解くと、`0.75 * (Km + [S]) = [S]` → `0.75 * Km + 0.75 * [S] = [S]` → `0.75 * Km = 0.25 * [S]` → `[S] = (0.75 / 0.25) * Km` → `[S] = 3 * Km`。したがって、基質濃度はKm値の3倍です。
選択肢ごとの解説
- 1. 計算結果と異なります。おそらく計算の途中で誤りがあったか、別の割合のVmaxと混同しています。正しくは:正しい計算を実施すると、Kmの3倍となります。選びやすい理由:Vmaxの50%の基質濃度(Km)の半分と誤解する可能性があります。混同注意:特定のVmax割合に対する[S]の計算、または単純な計算ミス。
- 2. この値(Kmの1倍)は、反応速度がVmaxの50%(半分)になるときの基質濃度です。問題は75%のVmaxを尋ねています。正しくは:正しい計算を実施すると、Kmの3倍となります。選びやすい理由:Kmの定義(反応速度がVmaxの50%になるときの基質濃度)をそのまま適用してしまいやすいです。混同注意:Kmの定義そのもの。
- 3. 計算結果と異なります。Vmaxの約66.7%(2/3 Vmax)になる基質濃度がKmの2倍となりますが、問題は75%を尋ねています。正しくは:正しい計算を実施すると、Kmの3倍となります。選びやすい理由:計算ミスによって生じやすい数字の一つです。特に、分数計算の途中で間違えやすいです。混同注意:特定のVmax割合に対する[S]の計算、または単純な計算ミス。
- 4. 正解。ミカエリス-メンテンの式 `v = (Vmax * [S]) / (Km + [S])` を使用します。反応速度 `v` が最大反応速度 `Vmax` の75%であるため、`v = 0.75 * Vmax` とおきます。これを式に代入すると、`0.75 * Vmax = (Vmax * [S]) / (Km + [S])` となります。両辺を `Vmax` で割ると、`0.75 = [S] / (Km + [S])`。この式を `[S]` について解くと、`0.75 * (Km + [S]) = [S]` → `0.75 * Km + 0.75 * [S] = [S]` → `0.75 * Km = 0.25 * [S]` → `[S] = (0.75 / 0.25) * Km` → `[S] = 3 * Km`。したがって、基質濃度はKm値の3倍です。
- 5. 計算結果と異なります。この値は75% Vmaxに対する基質濃度ではありません。正しくは:正しい計算を実施すると、Kmの3倍となります。選びやすい理由:具体的な計算ミスがない限り、選択されにくい値です。他の選択肢より大きい値であるため、ある種の誤解から選択される可能性もあります。混同注意:特定のVmax割合に対する[S]の計算、または単純な計算ミス。
国試ポイント
Michaelis-Mentenの式の理解と、与えられた条件(反応速度がVmaxの特定割合となる場合)での基質濃度を正確に計算できるかが問われています。特に、Kmの定義(Vmaxの50%での基質濃度)を基準とした応用計算が重要です。
混同注意
Kmの定義(Vmaxの50%での基質濃度がKmであること)と混同して、無条件に基質濃度がKmと同じになると誤解する可能性があります。また、計算ミスや式の誤った適用も誘発されやすいです。
次に同じ論点が出たら
Michaelis-Mentenの式を正しく記述し、任意の割合のVmaxに対する基質濃度を計算できるか。また、逆に任意の基質濃度に対する反応速度を計算できるか。阻害剤が存在する場合のKmやVmaxの変化についても理解しているか。
関連知識
Michaelis-Mentenの式の導出、Lineweaver-BurkプロットやHanes-Woolfプロットなどの線形化された式とその利用、競合阻害・非競合阻害・不競合阻害などの阻害様式とKm, Vmaxへの影響。