脂溶性ホルモンはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・3番
解説
脂溶性ホルモンには、コレステロールを原料とするステロイドホルモン(コルチゾール、性ホルモンなど)と、アミノ酸誘導体であるが脂溶性が高い甲状腺ホルモン(サイロキシン、トリヨードサイロニン)が挙げられます。インスリン、成長ホルモン、プロラクチンはいずれもペプチドホルモンであり、水溶性です。
選択肢ごとの解説
- 1. インスリンは膵臓のランゲルハンス島から分泌されるペプチドホルモンであり、水溶性です。血糖降下作用を持ちます。正しくは:インスリンは水溶性ホルモン(ペプチドホルモン)である。選びやすい理由:ホルモンの種類が多いので、知識が曖昧だと間違えやすい。混同注意:他のペプチドホルモンやアミン類ホルモンと混同しやすい。
- 2. 正解。コルチゾールは副腎皮質から分泌されるステロイドホルモンであり、コレステロールを原料とするため脂溶性です。糖質コルチコイドの一種で、糖代謝や抗炎症作用に関与します。
- 3. 正解。サイロキシン(T4)は甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンであり、アミノ酸誘導体ですが、その構造上脂溶性が高く、細胞膜を通過して核内受容体に作用します。広義には脂溶性ホルモンに分類されます。
- 4. 成長ホルモン(GH)は下垂体前葉から分泌されるペプチドホルモンであり、水溶性です。身体の成長促進や代謝調節に関与します。正しくは:成長ホルモンは水溶性ホルモン(ペプチドホルモン)である。選びやすい理由:重要なホルモンであるため、名前が頭に残りやすい。混同注意:他のペプチドホルモンと混同しやすい。
- 5. プロラクチンは下垂体前葉から分泌されるペプチドホルモンであり、水溶性です。乳腺の発育や乳汁産生に関与します。正しくは:プロラクチンは水溶性ホルモン(ペプチドホルモン)である。選びやすい理由:性ホルモンとの関連から脂溶性と考えがちだが、構造はペプチドである。混同注意:性ホルモン(ステロイドホルモン)と混同しやすい。
国試ポイント
ホルモンの化学構造(分類)とそれによる生理学的特性(水溶性/脂溶性)の理解が問われています。特に、ステロイドホルモンと甲状腺ホルモンが脂溶性に分類されることを正確に覚えているかがポイントです。
混同注意
水溶性ホルモン(ペプチドホルモン、カテコールアミンなど)と脂溶性ホルモン(ステロイドホルモン、甲状腺ホルモン)の分類、特に甲状腺ホルモンがアミノ酸誘導体でありながら脂溶性である点が混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
今後、ホルモンの種類と作用機序を問われた場合、そのホルモンが水溶性か脂溶性かを判断し、受容体の位置(細胞膜上か細胞内か)と細胞内情報伝達経路の有無を想起できるかを確認します。
関連知識
ホルモンは大きく分けて、ステロイドホルモン(脂溶性)、アミン類ホルモン(一部脂溶性、一部水溶性)、ペプチド・蛋白質ホルモン(水溶性)に分類されます。脂溶性ホルモンは細胞膜を透過し、細胞内受容体や核内受容体に結合して作用を発揮するのに対し、水溶性ホルモンは細胞膜上の受容体に結合し、細胞内情報伝達系を介して作用します。