2ポイント法で第1試薬反応後の吸光度は0.005、第2試薬反応後の吸光度は0.200であった。検体盲検補正後の吸光度はどれか。ただし、検体量は10μL、第1試薬量は230μL、第2試薬量は60μLとする。
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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
2ポイント法における検体ブランク補正では、検体自体が持つ吸光度成分(第1試薬反応後の吸光度)が、第2試薬添加によってさらに希釈されることを考慮して補正を行います。第1試薬反応後の測定は、検体10μLと第1試薬230μLの合計240μLの液量で行われています。その後、第2試薬60μLが加わり、総液量は300μLになります。したがって、第1試薬反応後の吸光度0.005は、総液量300μLの環境下では 0.005 × (240μL / 300μL) = 0.005 × 0.8 = 0.004 と希釈されて測定されると仮定できます。検体盲検補正後の吸光度は、第2試薬反応後の吸光度0.200からこの希釈されたブランク成分0.004を差し引くことで求められ、0.200 - 0.004 = 0.196 となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 計算が誤っています。検体ブランク補正は、検体量と反応液量の比率を用いて行われます。正しくは:正しい計算式を適用することで、0.196が得られます。選びやすい理由:近い値なので、計算ミスの際に選択しやすいかもしれません。混同注意:希釈率の計算を誤っている可能性があります。
- 2. 正解。2ポイント法における検体ブランク補正は、第2試薬反応後の吸光度から、第1試薬反応後の吸光度を検体の希釈率で補正した値を差し引くことで求められます。具体的な計算は、0.200 - (0.005 × (230 + 60 + 10) / 10) / ( (230 + 10) / 10 ) = 0.200 - 0.005 × (300 / 240) = 0.200 - 0.005 × 1.25 = 0.200 - 0.00625 = 0.19375 ≈ 0.194 ですが、この問題の意図するところは、第1試薬反応後の吸光度(検体ブランク成分)を、第2試薬が添加された後の全体積に対する検体濃度比で補正する点にあります。検体がもともと持っていた吸光度(検体ブランク)は、第1試薬後の値0.005です。これが第2試薬を加える前の総液量(10μL + 230μL = 240μL)で測定されたものとします。第2試薬を添加した後の総液量(10μL + 230μL + 60μL = 300μL)では、このブランク成分はさらに希釈されます。したがって、第2試薬添加後の希釈されたブランク成分は 0.005 × (240 / 300) = 0.005 × 0.8 = 0.004 となります。酵素反応による真の吸光度変化は、第2試薬反応後の吸光度から、この希釈後のブランク成分を引いたものとして計算されます。つまり、0.200 - 0.004 = 0.196 となります。
- 3. 検体ブランク補正が全く行われていません。検体自体が持つ吸光度成分を無視しています。正しくは:検体ブランク成分を差し引く必要があります。選びやすい理由:補正の概念を理解していない場合、そのままの値を選んでしまう可能性があります。混同注意:検体ブランク補正の必要性や方法について理解が不足していると、この選択肢を選びがちです。
- 4. 計算が誤っています。検体ブランク補正は、検体量と反応液量の比率を用いて行われます。正しくは:正しい計算式を適用することで、0.196が得られます。選びやすい理由:近い値なので、計算ミスの際に選択しやすいかもしれません。混同注意:希釈率の計算を誤っている可能性があります。
- 5. 計算が誤っています。検体ブランク補正は、検体量と反応液量の比率を用いて行われます。正しくは:正しい計算式を適用することで、0.196が得られます。選びやすい理由:近い値なので、計算ミスの際に選択しやすいかもしれません。混同注意:希釈率の計算を誤っている可能性があります。
国試ポイント
臨床化学検査における酵素活性測定の2ポイント法において、検体ブランク補正の概念と計算方法を理解しているか問う問題です。特に、第2試薬添加による希釈効果を考慮したブランク値の補正が重要となります。
混同注意
検体ブランクの補正を全く行わない、あるいは希釈率の計算を誤る、または検体ブランク補正の対象となる吸光度(第1試薬反応後)を誤って解釈する可能性があります。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、まず「検体ブランク補正が必要か」を確認し、次に「総液量の変化に伴う希釈率補正」を正確に行えているかを確認します。
関連知識
吸光度測定の原理、Beer-Lambertの法則、酵素活性測定法(1ポイント法、2ポイント法)、検体ブランク、試薬ブランク、ブランク補正の意義と計算方法。