成人男性の剖検時の臓器重量で正常範囲内なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
成人男性の主要臓器の正常重量に関する基本的な知識が問われています。心臓の正常重量は一般的に250~350gであり、300gはこの範囲内です。他の選択肢の臓器重量は、それぞれ正常範囲から大きく逸脱しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 成人男性の脳の平均重量は約1300~1500gであり、700gは著しく低い値です。正しくは:脳の正常重量は約1300~1500gです。選びやすい理由:臓器の中でも脳は大きいイメージがあるものの、正確な数値が曖昧な場合、極端に低い値であることに気づきにくい可能性があります。混同注意:脳の重量は個人差がありますが、700gは乳幼児の脳や、著しい病態(例: 脳萎縮が極度に進行した場合)の重さと混同する可能性があります。
- 2. 成人甲状腺の正常重量は通常15~25g程度であり、100gは甲状腺腫などの病的な肥大を示唆する値です。正しくは:甲状腺の正常重量は約15~25gです。選びやすい理由:甲状腺は比較的小さい臓器ですが、機能亢進症などで肥大することを知っている場合、100gという数値が病態としてあり得るため、正常範囲と誤認するかもしれません。混同注意:甲状腺機能亢進症や甲状腺腫(Goiter)による甲状腺の肥大と混同する可能性があります。
- 3. 正解。成人男性の心臓の正常重量は一般的に250~350gの範囲内であり、300gはこの正常範囲に完全に収まっています。
- 4. 成人男性の肝臓の正常重量は通常1200~1600g程度であり、500gは非常に低い値です。正しくは:肝臓の正常重量は約1200~1600gです。選びやすい理由:肝臓は体内で最も大きな臓器の一つですが、正確な数値を覚えていないと、なんとなく小さめの値が選択肢にある場合に迷う可能性があります。また、肝硬変などで萎縮した場合の重量と混同するかもしれません。混同注意:肝臓の重篤な萎縮(例: 重度の肝硬変)と混同する可能性があります。また、他の臓器(脾臓など)の重さと混同する可能性もあります。
- 5. 成人脾臓の正常重量は通常100~200g程度であり、400gは脾腫(脾臓の肥大)を示す値です。正しくは:脾臓の正常重量は約100~200gです。選びやすい理由:脾臓は血液疾患などで肥大しやすい臓器であるため、400gという数値が病態としてあり得ると知っていると、正常範囲と誤解するかもしれません。混同注意:脾腫(splenomegaly)と混同する可能性があります。特に、門脈圧亢進症や血液疾患に伴う脾腫の重さと類似しています。
国試ポイント
臓器の正常重量は、病理学や解剖学の基礎知識として頻繁に出題されます。特に主要臓器(脳、心臓、肺、肝臓、腎臓、脾臓、甲状腺など)の正常な大きさや重量の数値範囲を正確に覚えているかが問われます。
混同注意
各臓器の正常重量の数値自体が混同しやすいです。また、病的な状態(肥大、萎縮など)の臓器重量と正常重量が混同されることがあります。例えば、脾腫や甲状腺腫の重さと正常重量を混同する、といったケースです。
次に同じ論点が出たら
次回同様の論点が出題された場合、他の主要臓器(肺、腎臓、膵臓など)の正常重量や、性差・年齢差による重量の変化が問われる可能性があります。また、特定の疾患(例:心肥大、肝硬変、脾腫、甲状腺腫)における臓器重量の変化が、正常値と比較する形で出題されることも考えられます。
関連知識
主要臓器の平均重量と正常範囲(成人、性別差、年齢差を考慮)臓器重量に影響を与える要因(病態、体格、死因など)解剖学・病理学における臓器所見の基本