アナログ信号をデジタル信号へ変換するとき、サンプル値の最大値と最小値の間を一定の幅で分割することを示すのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
アナログ信号をデジタル信号に変換するプロセスは、主に標本化(サンプリング)、量子化、符号化(コード化)の3つのステップから構成されます。標本化は時間軸を離散化し、連続的な信号から特定の時点での値を取り出します。量子化は、標本化によって得られた各サンプル値の振幅を、決められた有限の離散的なレベルに変換する処理です。設問の「サンプル値の最大値と最小値の間を一定の幅で分割する」とは、まさにこの量子化の概念を指しています。符号化は、量子化された値をデジタルデータとして表現することです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正規化は、データを特定の範囲(例:0から1)にスケーリングすることであり、アナログ-デジタル変換における振幅の離散化とは異なります。正しくは:正規化は、データ範囲を特定の範囲に収める処理です。選びやすい理由:データの変換や調整に関する用語であるため、混同しやすいかもしれません。混同注意:量子化、標準化
- 2. 標準化は、データを平均が0、標準偏差が1になるように変換することであり、アナログ信号の振幅を離散化するプロセスとは異なります。正しくは:標準化は、データを平均0、標準偏差1に変換する処理です。選びやすい理由:「化」がつく用語であり、データ変換の一種であるため、誤って選びやすい可能性があります。混同注意:量子化、正規化
- 3. 標本化(サンプリング)は、連続的なアナログ信号から、ある時間間隔で信号の値を抽出する(時間軸を離散化する)操作を指します。設問は、抽出された信号の振幅(値)を離散的なレベルに分割する操作について問われています。正しくは:標本化は、アナログ信号を時間軸上で離散化する操作です。選びやすい理由:アナログ-デジタル変換の重要なステップの一つであるため、この語を選ぶ学生が多いですが、設問が指すのは「振幅」の離散化です。混同注意:量子化
- 4. 正解。量子化とは、標本化されたアナログ信号の振幅を、予め定められた有限個の離散的な数値レベルに変換する(振幅軸を離散化する)処理を指します。設問の「サンプル値の最大値と最小値の間を一定の幅で分割する」という記述は、この量子化のプロセスを正確に説明しています。
- 5. コード化(符号化)は、量子化されたデジタル値を特定のコード(例:2進数)に変換する最終段階の操作です。設問が示す「一定の幅で分割する」という概念は、このコード化よりも前の量子化の段階に当たります。正しくは:コード化は、量子化された値をデジタルデータ(例:2進数)として表現する処理です。選びやすい理由:デジタル信号への変換の最終ステップであるため、全体を指すと誤解されやすいです。混同注意:量子化、標本化
国試ポイント
臨床検査情報学におけるアナログ-デジタル変換の基本概念、特に標本化、量子化、符号化の各ステップの定義と役割を理解しているか問う問題です。それぞれの用語が指す操作を正確に区別できるかが重要になります。
混同注意
標本化(サンプリング)と量子化は、アナログ-デジタル変換の連続するステップであり、それぞれ時間軸と振幅軸の離散化を担うため、しばしば混同されます。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出題された場合、A/D変換の各ステップ(標本化、量子化、符号化)がそれぞれどの「軸」を「離散化」する操作であるか、あるいは何に関する処理であるかを正確に判断する。特に「時間軸」と「振幅軸」に着目する。
関連知識
ナイキスト周波数、サンプリング定理、量子化誤差、A/D変換器、D/A変換器、ビット深度