プライマーとプローブの両方を用いるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
Real-time PCR法は、標的核酸配列に特異的なプライマーで増幅反応を行い、同時に標的配列に結合する蛍光プローブを用いて増幅産物をリアルタイムで検出するため、プライマーとプローブの両方を必要とします。プローブは増幅に伴い蛍光を発することで定量も可能です。
選択肢ごとの解説
- 1. FISH法(Fluorescence In Situ Hybridization)は、蛍光標識した核酸プローブを直接細胞や組織にハイブリダイズさせ、特定の遺伝子や染色体異常を検出する方法であり、プライマーは使用しません。正しくは:FISH法は蛍光標識プローブのみを使用し、プライマーによる増幅は行いません。選びやすい理由:プローブを使用する点では共通しているため混同しやすいですが、プライマーは使用しません。混同注意:Real-time PCR法がプローブもプライマーも使う点と混同しやすい。
- 2. LAMP法(Loop-mediated Isothermal Amplification)は、複数のプライマー(通常4-6種類)を使用して一定温度で核酸を増幅させる方法ですが、プローブは必須ではありません。通常は濁度変化や金属指示薬などで検出します。正しくは:LAMP法は複数のプライマーを使用しますが、プローブは必須ではありません。選びやすい理由:プライマーを複数使うため、プライマーが必要という点で選択肢として挙がりやすいですが、プローブは必須ではありません。混同注意:Real-time PCR法もプライマーを使うため、プライマーの使用という点で混同しやすい。
- 3. ノザンブロット法は、細胞から抽出したRNAを電気泳動で分離後、膜に転写し、特定のRNA配列に相補的な核酸プローブ(通常は放射性同位体や蛍光で標識)を用いて検出する方法であり、プライマーによる増幅は行いません。正しくは:ノザンブロット法は核酸プローブのみを使用し、プライマーによる増幅は行いません。選びやすい理由:プローブを使用する点では共通していますが、プライマーは使用しません。混同注意:FISH法と同様に、プローブを使う点でReal-time PCR法と混同しやすい。
- 4. 正解。Real-time PCR法は、DNAポリメラーゼによる核酸増幅反応(PCR)に、蛍光を発するプローブを組み合わせて、増幅産物をリアルタイムで検出・定量する手法です。PCRにはプライマーが必須であり、リアルタイム検出にはプローブが必須であるため、両方を必要とします。選びやすい理由:正答のため、特に誘惑要因はありません。混同注意:PCR法と混同しやすいが、PCR法はプライマーのみでプローブは必須ではない。
- 5. シークエンス解析(ジデオキシ法、サンガー法)は、プライマーを用いてDNA複製を行い、ジデオキシヌクレオチド(ddNTP)により伸長反応を停止させることで、DNA配列を決定する手法です。この方法では、DNA断片の検出に蛍光標識ddNTPなどが用いられますが、増幅産物を検出するためのプローブは必要としません。正しくは:シークエンス解析はプライマーを使用しますが、プローブは必要としません。選びやすい理由:プライマーを使用する点で、他の選択肢と混同しやすいですが、プローブは必要としません。混同注意:PCR法など、プライマーを使う他の核酸操作法と混同しやすい。
国試ポイント
各核酸検出法の原理と、プライマー・プローブの要否を理解する。
混同注意
LAMP法がプライマーを複数使用するが、プローブは必須ではない点。
次に同じ論点が出たら
「プライマーとプローブの両方を必要とする」という記述があれば、増幅と検出を同時に行うリアルタイムPCR法を選択する。
関連知識
PCR法はプライマーのみで増幅し、電気泳動などで検出する。リアルタイムPCRは増幅と検出を同時に行い定量も可能。