赤血球に関する記載で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
赤血球系の細胞は、分化段階が進むにつれて細胞核が小さくなり、細胞質が減少するため、全体的な細胞サイズは小さくなる。前赤芽球は最も未熟な段階の細胞であり、その後の段階である正染性赤芽球よりも大きい。
選択肢ごとの解説
- 1. 成人におけるエリスロポエチンの主要な産生臓器は腎臓であり、肝臓は主に胎児期に産生を担う。正しくは:エリスロポエチンは主に腎臓で産生される。選びやすい理由:胎児期には肝臓で産生されるため、その知識と混同しやすい。混同注意:胎児期の産生臓器(肝臓)と成人の主要産生臓器(腎臓)。
- 2. 正解。赤血球前駆細胞は、前赤芽球から正染性赤芽球へと分化が進むにつれて細胞核が濃縮し、細胞質が減少するため、細胞の大きさが小さくなる。
- 3. 健常な成人における赤血球の平均寿命は約120日である。正しくは:健康な成人の赤血球寿命は約120日である。選びやすい理由:他の血球(血小板の寿命約10日、顆粒球の寿命数時間〜数日)と比較して長く、正確な日数を覚えていない場合に誤認しやすい。混同注意:血小板(約10日)、好中球(約1日)などの他の血球の寿命。
- 4. 網赤血球は、成熟赤血球に比べてわずかに大きい。成熟の過程で細胞質が縮小する。正しくは:網赤血球は成熟赤血球よりもサイズが大きい。選びやすい理由:細胞が成熟すると大きくなるという一般的なイメージと逆であるため、混乱しやすい。あるいは「成熟」という言葉から、より完成された成熟赤血球の方が大きそう、と誤解する可能性がある。混同注意:成熟の過程で細胞が大きくなるという誤った認識。
- 5. 赤血球の老化が進むと、細胞膜の柔軟性が低下し、変形能は低くなる。これにより、脾臓の細い血管を通過しにくくなり、破壊されやすくなる。正しくは:赤血球は老化が進むにつれて変形能が低下する。選びやすい理由:変形能の高さが良いこと(微小血管を通過しやすい)であるため、生き残るために高まると誤解する可能性がある。混同注意:若い赤血球の変形能の高さと、老化による変形能の低下の区別。
国試ポイント
赤血球の発生、分化、形態的特徴、生理機能に関する基礎知識が問われています。特に、各分化段階の細胞の形態変化、エリスロポエチンの産生部位、赤血球寿命、赤血球の変形能といった基本的な事実を正確に理解しているかが重要です。
混同注意
エリスロポエチンの産生臓器(成人の腎臓と胎児の肝臓)、赤血球の変形能(老化による低下と若年赤血球の高さ)、細胞の成熟に伴うサイズ変化(一般論と血球特有の傾向)。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、赤血球の形態変化(核の有無、細胞質の色調、サイズ)、網赤血球の意義(骨髄での産生能の指標)、エリスロポエチンの臨床応用(腎性貧血治療薬)、赤血球変形能が低下する疾患(遺伝性球状赤血球症など)に注目して知識を確認する。
関連知識
赤血球系の細胞分化段階(前赤芽球、好塩基性赤芽球、多染性赤芽球、正染性赤芽球、網赤血球、成熟赤血球)、各段階の形態的特徴(核と細胞質の比率、染色性、サイズ)、エリスロポエチンの作用機序、赤血球の破壊メカニズム(脾臓における処理)。