Papanicolaou染色に用いられる色素はどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・5番
解説
パパニコロウ染色は、細胞診で最も広く用いられる染色法であり、ヘマトキシリン、エオジンY、オレンジG、ライトグリーンSF、ビスマルクブラウンなどの複数の色素を組み合わせて使用します。ヘマトキシリンで核を青く染め、エオジンYで細胞質好酸性成分を赤く、ライトグリーンSFで細胞質好塩基性成分を緑色に、オレンジGで角化細胞をオレンジ色に染め分けます。ビスマルクブラウンは一部のパパニコロウ染色液(例:EA液やOG液に含まれることがある)で、ムチン顆粒や一部の細胞質を褐色に染めるために補助的に用いられる色素として知られています。この問題では、複数の補助色素の中からエオジンYとビスマルクブラウンを選択させることで、パパニコロウ染色の構成色素に関する知識を問うています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。エオジンYは、パパニコロウ染色における細胞質成分(特に好酸性顆粒や角化細胞)を赤色からピンク色に染める酸性色素です。細胞質のコントラストを際立たせるために用いられます。
- 2. クリスタル紫はグラム染色(細菌染色)の主色素として用いられ、主にグラム陽性菌を紫色に染めます。パパニコロウ染色には使用されません。正しくは:クリスタル紫はグラム染色に用いられる色素である。選びやすい理由:一般的な染色法の色素として選択肢に提示されるため、知識が曖昧だと誤って選ぶ可能性があります。混同注意:グラム染色や他の細菌染色法の色素と混同しやすいです。
- 3. アゾカルミンGは主にトリクローム染色などの結合組織染色に用いられ、細胞質や筋肉繊維などを赤色に染めます。パパニコロウ染色には通常使用されません。正しくは:アゾカルミンGは結合組織染色に用いられる色素である。選びやすい理由:「カルミン」という言葉から、組織染色に用いられる一般的な色素群と連想されるため、誤って選ぶ可能性があります。混同注意:特定の組織染色法に用いられる色素と混同しやすいです。
- 4. メチルグリーンはDNAを特異的に染色する色素であり、核酸染色やDNA定量に用いられます。パパニコロウ染色では、核の染色にはヘマトキシリンが主に使用され、メチルグリーンは一般的ではありません。正しくは:メチルグリーンはDNAを特異的に染色する色素である。選びやすい理由:核の染色に関わる色素であるため、核を染めるヘマトキシリンと関連付けて誤解する可能性があります。混同注意:核酸染色に用いられる他の色素や、パパニコロウ染色における核染色色素(ヘマトキシリン)と混同しやすいです。
- 5. 正解。ビスマルクブラウンは、パパニコロウ染色における細胞質の特殊な染色、特にムチンや顆粒などを褐色に染める色素です。一部のModified Papanicolaou染色法で用いられることがあります。
国試ポイント
パパニコロウ染色に用いられる主要な色素群(ヘマトキシリン、エオジンY、オレンジG、ライトグリーン、ビスマルクブラウンなど)と、それぞれの色素が主に何を染めるかについて問われることが多いです。特に、選択肢の中に他の一般的な染色法(グラム染色、結合組織染色など)で用いられる色素を混ぜてくるパターンが典型的です。複数の選択肢を選ばせることで、より正確な知識が求められます。
混同注意
パパニコロウ染色の構成色素と、他の一般的な組織染色(HE染色、グラム染色、ギムザ染色など)の構成色素との混同。特に、同じ「染色」という言葉が入るものの、目的や染め分けが全く異なる色素群を識別する能力が問われます。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、パパニコロウ染色の主要色素に加え、各色素がどのような組織・細胞成分を何色に染めるのか、その原理(酸性・塩基性)まで問われる可能性が高いです。また、特定の細胞(例:角化細胞、腺細胞)がパパニコロウ染色でどのように染め分けられるか、具体的な診断画像と結びつけて問われることも想定されます。
関連知識
パパニコロウ染色の原理、各色素の役割(酸性色素・塩基性色素)、具体的な色素名(ヘマトキシリン、エオジンY、オレンジG、ライトグリーンSF、ビスマルクブラウン)、細胞診でのパパニコロウ染色の意義。また、グラム染色、HE染色、PAS染色など、他の重要な染色法の主要色素と、それらの使用目的についても理解しておく必要があります。