免疫担当細胞について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
NK細胞は細胞障害性T細胞と同様にウイルス感染細胞や腫瘍細胞を排除する重要な細胞であり、サイトカイン産生能も有しています。特にIFN-γを産生し、マクロファージやTh1細胞を活性化することで、抗腫瘍免疫や抗ウイルス免疫において中心的な役割を果たします。
選択肢ごとの解説
- 1. 好塩基球は貪食能を持たず、主にアレルギー反応においてヒスタミンなどの化学伝達物質を放出して関与します。正しくは:好塩基球はヒスタミンなどを放出してアレルギー反応に関与する。選びやすい理由:白血球の一種であるため、何らかの免疫機能を持つと考えるかもしれない。混同注意:マクロファージや好中球などの貪食細胞と混同しやすい。
- 2. 正解。NK細胞はウイルス感染細胞や腫瘍細胞を直接殺傷するだけでなく、サイトカインであるIFN-γを産生し、Th1細胞の分化促進やマクロファージの活性化を介して免疫応答を調節します。
- 3. 好中球は急性炎症反応や細菌感染の初期防御に中心的な役割を果たしますが、遅延型過敏症(IV型アレルギー)の主役はT細胞やマクロファージです。正しくは:好中球は主に細菌感染時の急性炎症反応に関与する。選びやすい理由:好中球が炎症反応に関与することから、過敏症全般と関連があると誤解する可能性がある。混同注意:遅延型過敏症におけるT細胞やマクロファージの役割と混同しやすい。
- 4. Th2細胞は主に液性免疫、特にB細胞の活性化を介した抗体産生やアレルギー反応に関与します。細胞性免疫の主要な担い手はTh1細胞やキラーT細胞です。正しくは:Th2細胞は主に液性免疫(抗体産生)やアレルギー反応に関与する。選びやすい理由:Th細胞が免疫応答の誘導に関わることから、細胞性免疫にも広く関わると考えるかもしれない。混同注意:Th1細胞が細胞性免疫に、Th2細胞が液性免疫に関わるという基本的な役割分担と混同しやすい。
- 5. CD4陽性T細胞はMHCクラスⅡ分子を認識するTCRを持ちますが、MHCクラスⅡ分子自体を発現するのは主に抗原提示細胞(マクロファージ、樹状細胞、B細胞など)です。正しくは:CD4陽性T細胞はMHCクラスⅡ分子を認識する。選びやすい理由:CD4陽性T細胞がMHCクラスⅡ分子と密接に関連しているため、発現していると誤解しやすい。混同注意:MHCクラスⅡ分子を「認識する」細胞と「発現する」細胞の区別。
国試ポイント
免疫担当細胞の基本的な機能と、それぞれの細胞が産生するサイトカイン、関与する免疫応答の種類(細胞性免疫、液性免疫、過敏症など)を正確に理解しているかが問われます。特に、どの細胞がどの分子を発現し、どの分子を認識するか、また特定の免疫現象にどの細胞が中心的に関与するかは頻出論点です。
混同注意
免疫担当細胞の名称と機能、サイトカインの種類と作用、MHC分子のクラスと認識細胞を混同しやすい。特に、貪食能の有無、細胞性/液性免疫の主役、各過敏症の関与細胞について誤解が生じやすい。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、各細胞の識別マーカー、主要な機能(貪食、細胞傷害、サイトカイン産生)、関与する免疫応答の種類と病態(例:過敏症)を網羅的に確認する。
関連知識
T細胞のサブセット(Th1, Th2, Tregなど)とそれぞれのサイトカイン産生パターン。MHCクラスⅠとクラスⅡの機能と発現細胞。各白血球の形態と機能。自然免疫と獲得免疫の違い。