末梢血普通染色標本(別冊No. 14)を別に示す。白血球100個を分類する間に別図矢印に示す細胞を25個認めた。同血液の自動血球計数装置で得られた白血球数が8,000/μLであった場合、補正白血球数(/μL)で正しいのはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
自動血球計数装置で測定される白血球数には、有核赤血球が含まれて計数されます。そのため、末梢血塗抹標本で白血球分類を行う際に有核赤血球を認めた場合、その数に応じて見かけの白血球数を補正する必要があります。補正白血球数 = 自動血球計数装置の白血球数 × (100 / (100 + 有核赤血球数)) の式で計算します。本問では、8,000/μL × (100 / (100 + 25)) = 8,000 × (100 / 125) = 8,000 × 0.8 = 6,400/μL となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 計算式が誤っています。この数値は補正前の白血球数に有核赤血球の割合を直接かけたものであり、補正の目的と異なります。正しくは:正しい補正白血球数の計算式を使用する必要があります。選びやすい理由:何らかの形で割合を計算しようとして誤ったアプローチを取ると、この値に近づく可能性があります。混同注意:有核赤血球の割合と白血球数全体の割合の区別。
- 2. 正解。補正白血球数は、自動血球計数装置で測定された白血球数に、『100 / (100 + 有核赤血球数)』を乗じて算出します。この問題の場合、8,000 × (100 / (100 + 25)) = 8,000 × (100 / 125) = 8,000 × 0.8 = 6,400 となります。正しくは:正しい計算式に基づいています。選びやすい理由:最も基本的な血液学の計算の一つであり、正しく理解していれば迷いません。混同注意:他の血液算定の計算式や、割合の計算方法と混同する可能性があります。
- 3. この数値は、白血球数と有核赤血球数の比率を誤って逆算した場合や、単純な足し算など不適切な計算を行った場合に生じる可能性があります。白血球数が増加していると誤解している可能性があります。正しくは:正しい補正白血球数の計算式を使用する必要があります。選びやすい理由:白血球数に何らかの加算を行うことでこの値になる可能性があり、単純な加算を試みる学生にとっては魅力的な選択肢かもしれません。混同注意:白血球の実際の増加と、有核赤血球による見かけ上の増加の区別。
- 4. 計算式が誤っています。例えば、8,000 × (125 / 100) などと逆数で計算するとこの値になりますが、これは補正の意図に反します。正しくは:正しい補正白血球数の計算式を使用する必要があります。選びやすい理由:補正の方向を逆に考えてしまうと、このような選択肢を選んでしまう可能性があります。特に、分母と分子を間違えやすいです。混同注意:補正による減少と増加の方向性を混同してしまう可能性があります。
- 5. 計算式が著しく誤っています。元の白血球数に対して有核赤血球の数に基づいた補正で、これほど大幅に増加するような計算は存在しません。正しくは:正しい補正白血球数の計算式を使用する必要があります。選びやすい理由:計算ミスや、全く異なる概念を適用した場合にこのような大きな数値になる可能性があります。混同注意:他の検査値との関係や、白血病などの異常値と混同してしまう可能性も考えられます。
国試ポイント
有核赤血球が認められた場合の補正白血球数の計算方法と、その意義を正確に理解しているかが問われています。特に、白血球分類における有核赤血球の計数と、自動血球計数装置の測定原理を関連付けて理解していることが重要です。
混同注意
白血球分類の際の有核赤血球の計数方法(通常は白血球100個あたりで報告)と、補正白血球数の計算式の分子・分母を混同しやすいです。また、好中球などの他の細胞の補正計算とは異なるため注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、まず白血球分類の計数基準を理解しているか、次に有核赤血球による補正が必要な状況を判断できるか、そして正確な計算式を適用できるかを確認します。特に、有核赤血球が多数出現する疾患(例:骨髄線維症、重症貧血、新生児の溶血性疾患など)との関連で問われることもあります。
関連知識
末梢血塗抹標本の観察と白血球分類の基本、自動血球計数装置の測定原理、異常細胞が出現した場合の臨床的意義、貧血の種類と形態学的特徴。