幼虫移行症をきたすのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
マンソン裂頭条虫はヒトが終宿主ではないため、幼虫がヒト体内で成熟することなく、皮下組織や筋肉、脳、眼などに寄生し、幼虫移行症(マンソン孤虫症)を引き起こします。幼虫が移動しながら症状を呈するのが特徴です。
選択肢ごとの解説
- 1. 小形条虫はヒトの小腸に寄生し、成虫となります。幼虫移行症は通常きたしません。正しくは:小形条虫はヒトの小腸に寄生し、成虫となり消化器症状などを引き起こします。選びやすい理由:他の条虫と同様に寄生虫であるため、幼虫移行症を起こす可能性を連想しやすいため。混同注意:マンソン裂頭条虫の幼虫移行症と、通常の腸管寄生による症状。
- 2. 無鉤条虫はヒトの小腸に寄生し、成虫となります。幼虫移行症(有鉤嚢虫症のような)はきたしません。これは有鉤条虫と混同しやすい点です。正しくは:無鉤条虫はヒトの小腸に寄生し、成虫となり消化器症状などを引き起こします。選びやすい理由:有鉤条虫と混同して、ヒトで幼虫移行症(嚢虫症)を起こす可能性を考えてしまうため。混同注意:有鉤条虫による嚢虫症。
- 3. 日本海裂頭条虫はヒトの小腸に寄生し、成虫となります。幼虫移行症は通常きたしません。正しくは:日本海裂頭条虫はヒトの小腸に寄生し、成虫となり消化器症状などを引き起こします。選びやすい理由:条虫であるため、幼虫移行症を連想しやすいため。混同注意:マンソン裂頭条虫の幼虫移行症と、通常の腸管寄生による症状。
- 4. 正解。マンソン裂頭条虫はヒトが終宿主ではないため、幼虫がヒト体内で成熟することなく、皮下組織や筋肉、脳、眼などに寄生し、幼虫移行症(マンソン孤虫症)を引き起こします。選びやすい理由:正答肢であるため、医学知識が正しければ迷わず選択できます。混同注意:他の腸管に成虫が寄生する条虫。
- 5. クジラ複殖門条虫(大複殖門条虫)はヒトに寄生すると小腸で成虫となり、幼虫移行症は通常きたしません。正しくは:クジラ複殖門条虫(大複殖門条虫)はヒトの小腸に寄生し、成虫となり消化器症状などを引き起こします。選びやすい理由:「裂頭条虫」という名前がマンソン裂頭条虫と似ているため、幼虫移行症を連想しやすいため。混同注意:マンソン裂頭条虫の幼虫移行症。
国試ポイント
幼虫移行症をきたす主な寄生虫の種類を覚えることが重要です。特に条虫類ではマンソン裂頭条虫が幼虫移行症の原因となることを押さえる必要があります。
混同注意
条虫類では成虫が腸管に寄生するものが多く、幼虫移行症を起こすものと混同しやすいです。マンソン裂頭条虫はヒトが本来の終宿主ではないため、幼虫のままで体内で迷入することが特徴です。
次に同じ論点が出たら
寄生虫の問題で幼虫移行症が問われたら、まずマンソン裂頭条虫やトキソカラ、鉤虫、糞線虫などの代表的な原因寄生虫を想起し、選択肢に含まれているかを確認します。
関連知識
幼虫移行症には、内臓幼虫移行症(トキソカラ症など)、皮膚幼虫移行症(糞線虫、鉤虫など)、眼幼虫移行症などがあります。それぞれの原因となる寄生虫の種類と特徴的な症状を関連付けて学習すると効果的です。