糖新生を行うのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
肝臓は、糖質以外の前駆体(乳酸、アミノ酸、グリセロールなど)からグルコースを合成する糖新生の主要な臓器です。これは血糖値が低下した際に、血糖を維持するために不可欠な機能です。特に、空腹時や絶食時にその重要性が増します。
選択肢ごとの解説
- 1. 脳は糖新生を行いません。脳の主要なエネルギー源はグルコースであり、自ら供給する能力はありません。正しくは:脳は、グルコースを主なエネルギー源として利用し、糖新生は行わない。選びやすい理由:脳は大量のグルコースを消費するため、自らも産生するように錯覚する可能性がある。混同注意:グルコース消費量の多い臓器と、グルコース産生臓器の混同。
- 2. 心臓は糖新生を行いません。心臓は主に脂肪酸とグルコースをエネルギー源としますが、糖新生の機能は持ちません。正しくは:心臓は、脂肪酸とグルコースを主なエネルギー源として利用し、糖新生は行わない。選びやすい理由:心筋もエネルギー消費が大きいため、糖新生を行うと考えてしまう可能性がある。混同注意:エネルギー需要の大きい臓器と、糖新生を行う臓器の混同。
- 3. 正解。肝臓は糖新生の主要な臓器であり、乳酸、アミノ酸、グリセロールなどからグルコースを合成し、血糖値を維持する重要な役割を担っています。選びやすい理由:正しい選択肢であるため、医学的知識があれば迷うことなく選択できる。
- 4. 骨格筋は糖新生を行いません。骨格筋はグリコーゲンを貯蔵し、自身が活動する際のエネルギー源として利用しますが、グルコースを血液中に放出することはありません。正しくは:骨格筋は、自身のグリコーゲンを分解してエネルギーを得るが、糖新生は行わない。選びやすい理由:骨格筋はグリコーゲンを貯蔵しているため、糖の代謝に関与する臓器として糖新生も行うと誤解しやすい。混同注意:グリコーゲン貯蔵・分解と糖新生の混同。
- 5. 脂肪組織は糖新生を行いません。脂肪組織はトリグリセリドの貯蔵や脂肪酸の合成に関与しますが、グルコースを産生する機能はありません。正しくは:脂肪組織は、トリグリセリドの合成・分解を行うが、糖新生は行わない。選びやすい理由:脂肪組織から遊離するグリセロールが糖新生の前駆体となるため、脂肪組織自体が糖新生を行うと勘違いしやすい。混同注意:糖新生の前駆体(グリセロール)を供給する組織と、糖新生を行う組織の混同。
国試ポイント
糖新生の主要臓器は肝臓であることを覚える。また、糖新生の主な前駆体(乳酸、アミノ酸、グリセロール)も合わせて理解しておくことが重要。
混同注意
糖新生と糖分解(解糖系)、グリコーゲン分解、グリコーゲン合成は異なる代謝経路であり、それぞれ関与する臓器や条件、目的が異なる。特に、グリコーゲン分解も血糖供給に関わるが、こちらは貯蔵されたグリコーゲンを利用する点で糖新生とは区別される。
次に同じ論点が出たら
糖新生に関する問題が出題された際は、まず肝臓が主要な役割を果たすことを確認し、次に腎臓の関与も考慮に入れる。また、糖新生の前駆体や、血糖値維持における役割にも注目する。
関連知識
腎臓も糖新生を行うが、その寄与は肝臓に比べて小さい。骨格筋は糖新生を行わず、ブドウ糖をグリコーゲンとして貯蔵し、自身の活動のためのエネルギー源として利用する。脂肪組織はグリセロールを供給するが、糖新生は行わない。