情報システムのセキュリティ対策として適切でないのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
ユーザーパスワードの共有は、セキュリティの根幹を揺るがす行為です。個々のユーザーの責任を曖昧にし、不正アクセスの追跡を困難にするだけでなく、パスワードが漏洩した場合のリスクを格段に高めます。情報システムを安全に運用するためには、各ユーザーが固有のパスワードを厳重に管理することが必須です。
選択肢ごとの解説
- 1. OSのアップデートは、既知の脆弱性を修正し、セキュリティを向上させるために不可欠な対策です。これにより、サイバー攻撃のリスクを低減できます。正しくは:OSのアップデートは適切であり、セキュリティ対策として奨励されるべきです。選びやすい理由:更新作業が手間であるという誤解から、セキュリティ対策として重要ではないと考える学生もいるかもしれません。混同注意:システム更新がシステム不安定化に繋がるとの誤った情報と混同する可能性があります。
- 2. USBポートの無効化は、外部からの不正なデータ持ち込みや情報漏洩のリスクを低減するための有効なセキュリティ対策の一つです。正しくは:USBポートの無効化は適切であり、セキュリティ対策として推奨されることがあります。選びやすい理由:利便性が低下するという理由で、セキュリティ対策としては過剰と誤解する可能性があります。混同注意:物理的なセキュリティ対策の範囲と混同するかもしれません。
- 3. 正解。パスワードの共有は、情報システムのセキュリティを著しく低下させる不適切な行為です。これにより、不正アクセスや情報漏洩のリスクが大幅に増加し、誰がどの操作を行ったかの追跡も困難になります。正しくは:パスワードは個人が厳重に管理し、他者と共有すべきではありません。各ユーザーは固有のパスワードを設定し、定期的に変更することが求められます。選びやすい理由:作業効率向上や情報共有の簡便さから、一時的な共有が許されると誤解しやすいですが、これは重大なセキュリティリスクとなります。混同注意:複数人での共同作業と、そのためのアクセス管理の原則を混同する可能性があります。
- 4. MACアドレス認証は、ネットワークに接続できる機器を制限し、不正なデバイスからのアクセスを防ぐための有効なセキュリティ対策です。これにより、ネットワークの安全性を高めることができます。正しくは:MACアドレス認証は適切であり、セキュリティ対策として活用されます。選びやすい理由:MACアドレスの偽装が可能であるという知識から、その有効性を過小評価するかもしれませんが、基本的なアクセス制限としては有効です。混同注意:MACアドレス認証と、より高度な認証(例:802.1X認証)の区別が曖昧な場合、その有効性を疑問視する可能性があります。
- 5. パケットフィルタリングは、ファイアウォールなどの機能を用いて、特定の通信を許可または遮断することで、不正なアクセスや悪意のある通信からシステムを保護する基本的なセキュリティ対策です。正しくは:パケットフィルタリングは適切であり、ネットワークセキュリティの基本として実施されるべきです。選びやすい理由:フィルタリングルールの複雑さから、その効果を理解しにくいと感じる学生もいるかもしれません。混同注意:パケットフィルタリングと、より高度な侵入検知・防御システム(IDS/IPS)の違いが不明瞭だと、その役割を過小評価する可能性があります。
国試ポイント
情報システムのセキュリティ対策に関する基本的な知識が問われています。特に、やってはいけない「アンチパターン」を正確に認識しているかが重要です。OSアップデート、USBポート管理、MACアドレス認証、パケットフィルタリングといった基本的な対策は、その有効性を理解しておく必要があります。
混同注意
セキュリティ対策として有効なものと、不適切なものを混同しないように注意が必要です。特に、利便性とのトレードオフがある対策(例:USBポート無効化)は、その意図を理解していないと誤った判断をしがちです。
次に同じ論点が出たら
情報システムのセキュリティ問題が出題された場合、まず「基本的な対策(OS更新、ウイルス対策、パスワード管理)が適切に行われているか」、次に「不正なアクセスを防御する仕組み(ファイアウォール、認証)が機能しているか」、さらに「情報漏洩防止策(物理的制限、暗号化)が講じられているか」という視点で判断します。
関連知識
情報セキュリティの三要素(機密性、完全性、可用性)、認証方式の種類(パスワード認証、生体認証など)、ファイアウォール、ウイルス対策ソフト、アクセス制御。