衛生動物と疾患の組合せで誤っているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
選択肢2の「ブユと疥癬」の組み合わせは誤りです。疥癬はヒゼンダニ(ヒト疥癬虫)によって引き起こされる皮膚疾患であり、ブユは疥癬を媒介しません。ブユはオンコセルカ症(河川盲目症)やブユ刺咬症の媒介者として知られています。
選択肢ごとの解説
- 1. ノミ(特にケオプスネズミノミ)はペスト菌の主要な媒介者であり、この組み合わせは正しいです。
- 2. 正解。疥癬はヒゼンダニ(ヒト疥癬虫)というダニの一種が皮膚に寄生することで発症する皮膚疾患であり、ブユは疥癬を媒介しません。正しくは:疥癬はヒゼンダニ(ヒト疥癬虫)が原因です。ブユが媒介する代表的な疾患はオンコセルカ症(河川盲目症)やブユ刺咬症です。選びやすい理由:ブユも疥癬の原因となるダニも「虫」という漠然とした分類で混同しやすいかもしれません。また、どちらも皮膚に症状を引き起こすため、関連があるように錯覚する可能性があります。混同注意:疥癬の原因であるヒゼンダニと、ブユが媒介する他の昆虫由来の皮膚炎や感染症(例:ツツガムシ病の原因であるツツガムシや、ダニ刺症など)と混同しやすいです。
- 3. 野兎病菌はマダニ、特にキチマダニを介して人間に感染することが知られており、この組み合わせは正しいです。野兎病はダニ刺咬によって感染する人獣共通感染症です。
- 4. 回帰熱(特に虱媒介性回帰熱)は、コロモジラミが媒介するボレリア菌によって引き起こされる感染症であり、この組み合わせは正しいです。
- 5. コナヒョウダニの糞や死骸は、アトピー性皮膚炎の主要なアレルゲン(抗原)の一つであり、症状を悪化させる原因となるため、この組み合わせは正しいです。
国試ポイント
衛生動物(昆虫、ダニなど)が媒介する、あるいは関連する主要な感染症やアレルギー性疾患について、正確な知識があるかを問う問題です。特に、媒介動物と疾患名の正確な対応関係を理解していることが重要です。
混同注意
ダニが媒介する疾患(疥癬、ツツガムシ病、SFTS、ライム病など)と、昆虫(ノミ、ブユ、シラミ、カなど)が媒介する疾患を混同しやすいです。また、アレルギーの原因となるダニ(コナヒョウダニ)と、感染症の原因となるダニ(マダニ、ツツガムシ、ヒゼンダニ)の区別も重要です。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出題された場合、主要な衛生動物(昆虫、ダニ)について、媒介する病原体、引き起こす疾患名、およびその疾患の主な症状や特徴までをセットで覚えているかを確認しましょう。特に、アレルギーの原因となるダニと感染症の原因となるダニ、そしてそれぞれの媒介様式や病態の違いを整理しておくことが重要です。
関連知識
ノミ:ペスト、ネコひっかき病(一部)ブユ:オンコセルカ症、ブユ刺咬症マダニ:野兎病、日本紅斑熱、ライム病、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、回帰熱(一部)コロモジラミ:回帰熱、発疹チフスコナヒョウダニ:アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎ヒゼンダニ:疥癬蚊:マラリア、デング熱、日本脳炎、ジカ熱、ウエストナイル熱、フィラリア症ハエ:赤痢、コレラ、腸チフス(機械的媒介)ゴキブリ:食中毒菌の機械的媒介