Kinyoun〈キニヨン〉抗酸染色が用いられるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
Kinyoun〈キニヨン〉抗酸染色は、結核菌などの抗酸菌の検出に用いられる染色法ですが、クリプトスポリジウムのオーシストも抗酸性を示すため、便中のクリプトスポリジウム検出にこの染色法が応用されます。他の選択肢の寄生虫は、主にギムザ染色などで検出されます。
選択肢ごとの解説
- 1. マラリア原虫の検出にはギムザ染色が主に用いられます。正しくは:マラリア原虫の検出にはギムザ染色が用いられます。選びやすい理由:寄生虫であるため、何らかの特殊染色が必要であるという点で選択肢として紛らわしいかもしれませんが、抗酸染色は適用されません。混同注意:他の寄生虫の診断法(例:トリパノソーマのギムザ染色)と混同する可能性があります。
- 2. トリパノソーマは主にギムザ染色によって検出されます。正しくは:トリパノソーマの検出にはギムザ染色が用いられます。選びやすい理由:寄生虫であり、血液塗抹標本などで観察されるため、特殊染色との関連性が考えられやすいです。混同注意:マラリア原虫と同様にギムザ染色を用いる寄生虫であり、抗酸染色の対象ではないことを理解しておく必要があります。
- 3. リーシュマニアは主にギムザ染色により検出されます。正しくは:リーシュマニアの検出にはギムザ染色が用いられます。選びやすい理由:細胞内寄生性であり、診断には染色が必要なため、他の染色法と誤解されやすいかもしれません。混同注意:他の血中・組織内寄生虫(マラリア、トリパノソーマなど)と同様にギムザ染色を用いる生物であることを理解する必要があります。
- 4. ミクロフィラリアは、主にギムザ染色やヘマトキシリン・エオジン染色(H-E染色)で検出されますが、抗酸染色の対象ではありません。正しくは:ミクロフィラリアの検出にはギムザ染色やヘマトキシリン・エオジン染色が用いられます。選びやすい理由:血液やリンパ液中に存在する寄生虫であり、形態学的診断に染色が不可欠であるため、特殊な染色法との関連性を連想しやすいです。混同注意:フィラリア症の診断には、血液塗抹標本の観察と特殊染色が重要ですが、抗酸染色が用いられることはありません。
- 5. 正解。クリプトスポリジウムは、その細胞壁に抗酸性を持つため、Kinyoun〈キニヨン〉抗酸染色やZiehl-Neelsen〈チール・ネルゼン〉抗酸染色などの変法が便標本のオーシスト検出に用いられます。抗酸菌に次いで抗酸染色が重要な微生物です。選びやすい理由:他の寄生虫がギムザ染色を用いる中で、クリプトスポリジウムが抗酸染色を用いるという知識が問われています。知識がないと区別が難しいかもしれません。混同注意:抗酸染色は結核菌などの抗酸菌に最もよく用いられるため、抗酸菌以外の微生物に適用されるケースを混同しやすいです。
国試ポイント
Kinyoun〈キニヨン〉抗酸染色が、抗酸菌以外にもクリプトスポリジウムの検出に用いられることを知っているかどうかが問われる問題です。各寄生虫の主要な診断法(特に染色法)を正確に覚えていることが重要です。
混同注意
抗酸染色が主に抗酸菌(結核菌など)に用いられるため、寄生虫に適用される特殊なケースとしてクリプトスポリジウムを挙げられるか。また、他の一般的な寄生虫染色法(ギムザ染色)と混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、Kinyoun〈キニヨン〉染色だけでなく、Ziehl-Neelsen〈チール・ネルゼン〉染色や蛍光抗酸染色、また他の主要な寄生虫染色法(ギムザ染色、墨汁染色など)との関連で問われる可能性があります。特定の微生物と診断法の組み合わせを多角的に覚えておく必要があります。
関連知識
抗酸菌の代表的な染色法であるZiehl-Neelsen〈チール・ネルゼン〉染色とKinyoun〈キニヨン〉染色の違い(加温の有無)。クリプトスポリジウムの感染経路や臨床像。他の寄生虫(マラリア、トリパノソーマ、リーシュマニア、ミクロフィラリア)の診断に用いられる主な染色法(ギムザ染色)。