アルブミンで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
アルブミンは血漿の膠質浸透圧維持に重要な役割を担っており、その血中濃度は体位によって変動します。臥位では体液が血管内に移動しやすく血液が希釈されるため、座位や立位に比べてアルブミン濃度が低値を示します。これは臨床検査において、採血時の体位を標準化する必要がある理由の一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。アルブミンは水分と共に血管外へ移行しやすい性質を持つため、臥位(体を横にした状態)では体液の移動により血管内の水分量が増加し、血液が希釈されることでアルブミン濃度が相対的に低下します。座位時や立位時と比較して、臥位では平均で数%低値を示すことが知られています。
- 2. アルブミンは血中半減期が約17〜20日と比較的長く、RTPには分類されません。正しくは:RTPには、トランスフェリン(半減期約8日)、プレアルブミン(トランスサイレチン、半減期約2日)、レチノール結合タンパク質(半減期約12時間)などが分類されます。選びやすい理由:アルブミンは栄養状態を評価する指標として用いられるため、RTPであると誤解する可能性がありますが、急性期の栄養評価には半減期の短いRTPがより適しています。混同注意:アルブミンは汎用される検査項目であり、栄養指標であるため、短期間の変動を反映するRTPと混同しやすいですが、その半減期からRTPではないことを理解する必要があります。
- 3. 尿中微量アルブミンの測定には、主に免疫学的測定法(ELISA法や免疫比濁法など)が用いられます。色素結合法は血清アルブミン濃度の測定に用いられる方法です。正しくは:尿中微量アルブミン濃度は、主に免疫比濁法や免疫比ろう法などの免疫学的測定法で測定されます。選びやすい理由:血清アルブミンの測定で色素結合法が広く使われているため、尿中微量アルブミンも同様の方法で測ると誤解しやすいです。混同注意:血清アルブミンと尿中微量アルブミンの測定原理を混同しやすいです。尿中微量アルブミンは極めて低濃度であり、特異性と感度の高い免疫学的測定法が必要です。
- 4. BCP法は、アルブミンと特異的に結合する色素結合法であり、α-グロブリンとの反応性は低いです。逆に、BCP法はブロムクレゾールグリーン(BCG)法と比較して、アルブミンに対する特異性が高く、グロブリンとの非特異的反応が少ないとされています。正しくは:BCP法は、主にアルブミンと特異的に結合する色素結合法です。グロブリンとの反応性は低いです。選びやすい理由:色素結合法は、アルブミン以外のタンパク質とも非特異的に反応する可能性があり、その「非特異的反応」という一般的な知識からα-グロブリンとの反応性が高いと誤解するかもしれません。しかし、BCP法はBCG法より特異性が高いという特徴があります。混同注意:BCG法とBCP法の違い、およびそれぞれのグロブリンとの反応性について混同しやすいです。BCG法の方がグロブリンとの非特異的反応が起こりやすいとされています。
- 5. 現在、血清アルブミン濃度測定で主流なのはブロムクレゾールパープル(BCP)法です。BCG法はグロブリンとの非特異的反応性が高く、真のアルブミン値よりも高値を示す傾向があるため、BCP法がその欠点を改善した改良法として広く用いられています。正しくは:血清中のアルブミン濃度測定には、現在ブロムクレゾールパープル(BCP)法が主に採用されています。選びやすい理由:BCG法がかつて広く使われていたため、現在も主流であると誤解しやすいです。また、「改良法」という言葉から、最新の方法であると勘違いする可能性もありますが、この記述では「BCG改良法」という言葉の意図が明確でないため、惑わされやすいです。混同注意:BCG法とBCP法、それぞれの歴史的経緯と現在の主流について混同しやすいです。BCP法がBCG法の欠点を補い、広く普及したことを理解しておく必要があります。
国試ポイント
アルブミンの生理学的特性(体位による濃度変動)、主要な測定法とその原理、および栄養指標としての意義について問われています。特に、体位による変動は、検査値の解釈において重要であり、よく出題されるポイントです。また、RTPとの区別、尿中微量アルブミンの測定法、BCG法とBCP法の違いも基礎知識として必須です。
混同注意
アルブミンとグロブリンの特性、BCG法とBCP法の特異性、およびRTPに含まれるタンパク質の種類。
次に同じ論点が出たら
この論点が出題された場合、まずアルブミンの生理機能、特に体液バランスにおける役割を理解しているかを確認します。次に、主要な測定原理(色素結合法、免疫学的測定法)とその適用範囲、さらに半減期からRTPか否かを判断できるかが重要になります。また、検査値の変動要因(体位、疾患など)についても確認するでしょう。
関連知識
膠質浸透圧、肝機能検査、腎機能検査(尿中微量アルブミン)、栄養指標、急性相反応タンパク質、免疫比濁法、免疫比ろう法、ELISA法。