子宮筋腫で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
子宮筋腫は、子宮の平滑筋に発生する良性腫瘍です。特に子宮内腔に影響を及ぼすタイプの筋腫(粘膜下筋腫や筋層内筋腫)は、子宮内膜の表面積を拡大させたり、子宮の収縮機能を妨げたりすることで、月経過多(月経血量の増加)を引き起こす代表的な原因となります。また、月経困難症や貧血なども一般的な症状として知られています。
選択肢ごとの解説
- 1. 子宮筋腫は基本的に良性腫瘍です。悪性化することは極めて稀ですが、通常は悪性とは診断されません。正しくは:子宮筋腫は良性腫瘍に分類されます。選びやすい理由:「腫瘍」という言葉から悪性を連想するかもしれませんが、良性腫瘍も数多く存在します。混同注意:子宮体癌や子宮頸癌といった悪性の子宮疾患と混同しやすいです。
- 2. 正解。子宮筋腫、特に粘膜下筋腫や筋層内筋腫は、子宮内腔の表面積を増大させたり、子宮収縮を阻害したりすることで、月経過多(月経時の出血量の増加)を引き起こす主要な原因の一つです。選びやすい理由:月経痛や不正出血なども症状として知られているため、出血量増加はわかりやすい特徴です。
- 3. 子宮筋腫は子宮の筋肉である平滑筋の増殖によって形成される良性腫瘍です。子宮内膜の増殖は子宮内膜症や子宮内膜増殖症の病態であり、子宮筋腫そのものではありません。正しくは:子宮の平滑筋が異常に増殖します。選びやすい理由:子宮の疾患であるため、子宮内膜も関連が深いと思われがちです。また、子宮筋腫と子宮内膜症は併発することも多いため、混同しやすいです。混同注意:子宮内膜増殖症や子宮腺筋症(子宮内膜組織が筋層内に存在する病態)と混同しやすいです。
- 4. 擦過細胞診(パップテストなど)は主に子宮頸癌のスクリーニングに用いられます。子宮筋腫の診断には、超音波検査、MRI、内診などが主に用いられます。細胞診で筋腫そのものを診断することはできません。正しくは:超音波検査やMRIなどを用いて診断します。選びやすい理由:婦人科検診でよく行われる検査であるため、あらゆる子宮疾患の診断に用いられると誤解されやすいです。混同注意:子宮頸癌検診(細胞診)と子宮筋腫の診断方法(画像診断)を混同しやすいです。
- 5. 子宮筋腫はエストロゲン依存性の腫瘍であり、エストロゲンの作用によって増大します。エストロゲンが減少する閉経後に縮小することが一般的です。治療ではGnRHアゴニストなどでエストロゲン分泌を抑制することで縮小を図ります。正しくは:エストロゲンの作用で増大します。選びやすい理由:女性ホルモンが関与するという点は正しいですが、その作用方向を誤解しやすいです。閉経後に縮小するという事実から、「エストロゲンが少ないと縮小する」と正しく推論できれば誤りであると判断できます。混同注意:エストロゲンが「増大」させる作用と混同しやすいです。
国試ポイント
子宮筋腫の基本的な病態、症状、診断法、および関連するホルモンの作用について理解しているかを問う問題です。特に良性腫瘍であること、月経過多を引き起こすこと、エストロゲン依存性であることが頻出の論点です。
混同注意
子宮筋腫と子宮腺筋症、子宮内膜増殖症などの類縁疾患との病態や診断法の違い、および子宮頸癌や子宮体癌といった悪性腫瘍との区別。
次に同じ論点が出たら
次に子宮筋腫について問われた場合、主な症状(月経過多、月経困難症、貧血、不妊)、診断方法(超音波、MRI)、治療法(薬物療法、手術)、および閉経後の変化について確認する。
関連知識
子宮の解剖学(子宮筋層、子宮内膜)、女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の作用、月経周期のメカニズム、画像診断(超音波、MRI)の原理と適用、子宮頸癌検診の目的。