Hucker変法に用いるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
Hucker変法によるグラム染色の工程は、クリスタルバイオレット(主染色液)で菌体を染め、ルゴール液(媒染液)で色素を定着させ、アセトン・エタノール(脱色液)でグラム陰性菌の色素を洗い流し、最後にサフラニン(対比染色液)でグラム陰性菌を赤く染め分けます。したがって、対比染色に用いるのはサフラニンです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。Hucker変法におけるグラム染色では、クリスタルバイオレットによる染色後、脱色、ヨウ素処理を経て、グラム陰性菌を赤く染めるための対比染色剤としてサフラニンが使用されます。グラム陰性菌は脱色されるため、対比染色で染色されます。
- 2. メチレン青はグラム染色における対比染色剤としては一般的ではありません。主にチール・ネルゼン染色で対比染色に用いられたり、簡易染色法や、一部の特殊染色で使用されます。正しくは:グラム染色Hucker変法における対比染色剤はサフラニンです。選びやすい理由:染色液として広く知られているため、対比染色剤の一種として連想しやすいかもしれません。混同注意:グラム染色ではなく、チール・ネルゼン染色(抗酸菌染色)の対比染色剤として使われることがあります。
- 3. ビクトリア青は、神経細胞のニッスル小体染色などに用いられる色素で、グラム染色における試薬ではありません。正しくは:グラム染色Hucker変法における対比染色剤はサフラニンです。選びやすい理由:「青」という色の名前から、クリスタルバイオレットやメチレン青と混同し、何らかの染色に用いられると誤解する可能性があります。混同注意:グラム染色ではなく、組織染色(特に神経病理学分野)に用いられます。
- 4. 石炭酸フクシンは主に抗酸菌染色(チール・ネルゼン染色)における主染色液として使用される試薬です。グラム染色には用いられません。正しくは:グラム染色Hucker変法における対比染色剤はサフラニンです。選びやすい理由:有名な染色液の一つであり、グラム染色と並んで重要な染色法である抗酸菌染色で用いられるため、選択肢として見ると迷う可能性があります。混同注意:グラム染色ではなく、チール・ネルゼン染色(抗酸菌染色)の主染色液として用いられます。
- 5. アセトン・エタノールはグラム染色において、脱色工程で用いられる脱色剤です。対比染色剤ではありません。正しくは:グラム染色Hucker変法における対比染色剤はサフラニンです。選びやすい理由:グラム染色で使用される試薬の一つであるため、知識があるほど、どの工程で使うかを混同しやすいかもしれません。混同注意:染色液ではなく、脱色液として用いられます。また、グラム陰性菌が脱色されることで対比染色剤が入るため、脱色液も重要な工程ではありますが、対比染色剤そのものではありません。
国試ポイント
グラム染色のHucker変法における各工程(主染色、媒染、脱色、対比染色)で使用される試薬の名称と役割を正確に理解しているかを問う問題です。特に、対比染色剤と脱色剤を混同しないことが重要です。
混同注意
グラム染色で使用される脱色液(アセトン・エタノール)と対比染色液(サフラニン)の役割を混同しやすいです。また、他の一般的な染色法(チール・ネルゼン染色など)で使用される試薬(メチレン青、石炭酸フクシン)とグラム染色試薬を混同することもあります。
次に同じ論点が出たら
グラム染色に関する次の問題が出た場合、各試薬の組み合わせと役割、あるいはグラム陽性菌と陰性菌の染色像の違いを問われる可能性があります。また、染色の失敗例とその原因、グラム染色以外の染色法に関する知識も確認すべきです。
関連知識
グラム染色の原理(細胞壁の構造の違いに基づく染め分け)、各試薬の役割(主染色、媒染、脱色、対比染色)、グラム陽性菌とグラム陰性菌の染色の違い(陽性菌は青紫、陰性菌は赤)、その他の主要な細菌染色法(チール・ネルゼン染色、芽胞染色、莢膜染色など)の概要と特徴。