病理解剖で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
病理解剖は、生前の診断や治療の効果を検証し、疾患の病態や死因を詳細に究明するために行われます。これにより、治療法が疾患の進行にどの程度影響を与えたかを客観的に評価できます。特に、疾患の診断が困難であったり、治療成績が期待通りでなかったりした場合に、その原因を探る上で非常に重要な役割を果たします。
選択肢ごとの解説
- 1. 病理解剖は通常、手術室ではなく専用の解剖室で実施されます。手術室は生体への処置を行う場所であり、解剖には適していません。正しくは:通常、専用の解剖室で実施されます。選びやすい理由:医療行為のイメージから、手術室も医療処置を行う場所であるため、混同しやすい可能性があります。混同注意:手術(生体への治療的介入)と解剖(死体に対する病理学的検査)の実施場所。
- 2. 正解。病理解剖の主要な目的の一つは、生前の診断の確認、治療効果の評価、および疾患の病態解明です。これにより、治療がどの程度有効であったか、あるいはなぜ効果がなかったのかを病理学的に検証します。選びやすい理由:正しい記述であるため、適切な選択肢として判断しやすいです。
- 3. 病理解剖を行うには、死体解剖保存法に基づき、原則として遺族(配偶者、直系の血族、兄弟姉妹など)の同意が必要です。同意なしには実施できません。正しくは:遺族の同意が必要です。選びやすい理由:医療行為によっては同意が不要な場合もあるため、そのイメージから誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:司法解剖(犯罪捜査のため同意不要な場合がある)との同意の要否の違い。
- 4. 病理解剖は、専門的な知識と技術を要するため、通常は病理医が行います。どの医師でも実施できるわけではありません。正しくは:病理解剖は通常、病理医が実施します。選びやすい理由:医師であれば解剖も可能という一般的な認識から、誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:一般の臨床医が行う診療行為と、専門的な病理医が行う解剖業務。
- 5. 犯罪が疑われる遺体は、病理解剖ではなく司法解剖(または行政解剖)の対象となります。病理解剖は、病死や自然死の遺体で、その死因や病態の究明を目的とするものです。正しくは:病死や自然死で、死因究明や病態解明が必要な遺体が対象となります。犯罪が疑われる遺体は司法解剖の対象です。選びやすい理由:解剖全般を連想し、犯罪捜査の解剖と混同しやすい可能性があります。混同注意:病理解剖と司法解剖(または行政解剖)の対象の違い。
国試ポイント
病理解剖の目的、対象、実施場所、同意の要否、および関係法規について正確に理解することが重要です。
混同注意
病理解剖と司法解剖の目的、対象、実施主体、同意の要否の違いを混同しないように注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
病理解剖の問題が出た場合、まず「目的(治療評価、疾患究明)」、「対象(病死・自然死の遺体)」、「同意(遺族の同意必須)」、「実施者(病理医)」、「場所(解剖室)」の各要素が適切に記述されているかを確認します。
関連知識
死亡診断書の記載内容、医療法の規定、死体解剖保存法、臓器移植法など、死に関連する法規と手続き全般を関連付けて学習すると理解が深まります。