平成25年の我が国の統計指標で大小関係が誤っているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
平均寿命とは、0歳における平均余命のことであり、両者は全く同じ概念であり、数値も等しくなります。したがって、「平均寿命>0歳平均余命」という大小関係は誤りです。
選択肢ごとの解説
- 1. 合計特殊出生率には男女両方の出生が含まれますが、総再生産率は女子出生数のみを対象とします。そのため、一般的に合計特殊出生率は総再生産率より大きくなります。この記述は正しいです。選びやすい理由:指標の定義を混同しやすいため、正誤の判断に迷うかもしれません。混同注意:純再生産率
- 2. 粗死亡率は高齢化の影響をそのまま反映するため、高齢化が進んだ社会では年齢構成を標準化した年齢調整死亡率よりも高くなる傾向があります。この記述は正しいです。選びやすい理由:年齢構成による死亡率の違いを理解していないと誤解する可能性があります。混同注意:標準化死亡比
- 3. 正解。平均寿命と0歳平均余命は同じ概念を指します。どちらも「0歳の人があと何年生きられるか」の平均を示しており、常に等しい値となります。したがって、「平均寿命が0歳平均余命より長い」という記述は誤りです。正しくは:平均寿命は0歳平均余命と等しい。選びやすい理由:「平均寿命」という一般的な言葉と「0歳平均余命」という具体的な表現のニュアンスの違いから、異なるものだと錯覚しやすいかもしれません。混同注意:特定の年齢の平均余命(例:65歳平均余命)
- 4. 死産率は妊娠満22週以降の死産数を出産数で割ったもの、周産期死亡率は妊娠満22週以降の死産数と生後1週間未満の早期新生児死亡数を合計して出産数で割ったものです。周産期死亡率の分子には早期新生児死亡数が含まれるため、通常、周産期死亡率は死産率より高くなります。しかし、平成25年時点では統計指標の計算方法と定義から、この関係は逆転し、死産率の方が高くなります。これは周産期死亡率の分母が出生(生児数)であるのに対し、死産率の分母が出産(生児数+死産数)であることによる影響です。この記述は正しいです。選びやすい理由:定義を正確に把握していないと、周産期死亡率の分子がより多いため、周産期死亡率の方が必ず高いと考えてしまいがちです。分母の違いに注意が必要です。混同注意:新生児死亡率
- 5. 平成25年(2013年)の日本の人口動態統計において、死亡率は出生率を上回っており、人口減少が継続しています。この記述は正しいです。選びやすい理由:現在の日本の人口動態を知らないと判断が難しいかもしれません。混同注意:乳児死亡率
国試ポイント
この問題は、日本の主要な人口動態統計指標(合計特殊出生率、総再生産率、粗死亡率、年齢調整死亡率、平均寿命、平均余命、死産率、周産期死亡率、死亡率、出生率)の定義とそれらの相対的な大小関係に関する正確な知識を問うものです。特に、統計用語の混同や定義の誤解を誘発しやすい選択肢が含まれています。
混同注意
平均寿命と特定の年齢(例:65歳)の平均余命は異なるため、混同しないように注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、各指標の定義と算出方法、および日本の最新の人口動態におけるそれぞれの指標の動向を正しく理解しているかを確認することになります。
関連知識
人口動態統計、生命表、少子高齢化、標準化