検査所見と疾患の組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
慢性骨髄性白血病(CML)では、骨髄系細胞の異常な増殖が特徴であり、特に好中球の著しい増加とともに好塩基球の増加も高頻度に見られる典型的な所見です。これはCMLの診断基準の一つでもあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。慢性骨髄性白血病(CML)は、骨髄での造血幹細胞の異常増殖により、特に好中球系の細胞が著しく増加する疾患です。その特徴の一つとして、好塩基球の増加が高頻度に見られます。これはCMLの診断基準や病態の一部として重要視されています。
- 2. クッシング症候群は、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の過剰分泌によって引き起こされる状態です。コルチゾールは抗炎症作用を持ち、好酸球の数を減少させる作用があるため、クッシング症候群では通常、好酸球は減少(好酸球減少)します。正しくは:好酸球減少とクッシング症候群選びやすい理由:炎症性疾患やアレルギー疾患と混同して、好酸球が増加するイメージを持つかもしれません。しかし、クッシング症候群はステロイド過剰によるもので、ステロイドは好酸球を減少させます。混同注意:アレルギー反応や寄生虫感染症に伴う好酸球増加と混同しやすいです。
- 3. 一般的に、ウイルス感染症ではリンパ球の増加が見られることが多いです。好中球は細菌感染症や炎症性疾患で増加する傾向があります。正しくは:リンパ球増加とウイルス感染症、または好中球増加と細菌感染症選びやすい理由:感染症全般で白血球が増加するという大まかな理解から、好中球も増加すると考えてしまう可能性があります。混同注意:細菌感染症に伴う好中球増加と混同しやすいです。
- 4. 伝染性単核球症はEBウイルス感染によって引き起こされ、特徴的に異型リンパ球(活性化されたリンパ球)が出現し、リンパ球が全体的に増加します。単球の増加は主たる特徴ではありません。正しくは:異型リンパ球の出現と伝染性単核球症、またはリンパ球増加と伝染性単核球症選びやすい理由:病名に「単核球症」とあるため、単球が増加すると誤解しやすいです。しかし、この場合の「単核球」はリンパ球を指す場合が多く、異型リンパ球の増加が病態の中心です。混同注意:「単核球症」という名称から単球が増加すると誤認しやすいですが、実際にはリンパ球(特に異型リンパ球)が増加します。
- 5. 敗血症は重篤な細菌感染症であり、通常は好中球が著しく増加します。リンパ球はむしろ減少(リンパ球減少)することが多いです。重症化すると白血球全体が減少することもあります。正しくは:好中球増加と敗血症、またはリンパ球減少と敗血症選びやすい理由:感染症全般で白血球が増加するというイメージから、リンパ球も増加すると考えてしまうかもしれません。しかし、敗血症の主体は細菌感染であり、好中球が主要な役割を担います。混同注意:ウイルス感染症に伴うリンパ球増加と混同しやすいです。
国試ポイント
本問題は、白血球の各分画の異常と、それに関連する代表的な疾患の組み合わせに関する基本的な知識を問うています。特に、特定の疾患で特徴的に増加または減少する白血球の種類を正確に理解しているかが重要です。
混同注意
各白血球分画の増加・減少が、どのような病態や疾患と関連しているのかが混乱しやすいポイントです。特に、感染症の種類(細菌性、ウイルス性など)によって優位になる白血球の種類が異なる点を混同しやすいです。また、病名に含まれる単語(例:伝染性単核球症の「単核球」)が、実際の検査所見と一致しない場合があることにも注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が問われた場合、各白血球分画の基準値、機能、そして主要な増加・減少を示す疾患について、より詳細な知識が求められる可能性があります。特に、急性・慢性白血病の各病型における特徴的な白血球所見や、特定の感染症(例:百日咳、マラリアなど)における特殊な白血球動態にも注目すると良いでしょう。
関連知識
好中球増加:細菌感染症、炎症、ストレス。好酸球増加:アレルギー、寄生虫感染症、特定の血液疾患。好塩基球増加:慢性骨髄性白血病、甲状腺機能低下症。リンパ球増加:ウイルス感染症、慢性リンパ性白血病。単球増加:慢性感染症(結核など)、一部の血液疾患。クッシング症候群ではコルチゾール過剰により好酸球減少、リンパ球減少が見られます。