表面抗原と細胞の組合せで誤っているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
CD2はT細胞やNK細胞に発現するマーカーであり、形質細胞には発現しません。形質細胞はB細胞が分化した細胞で、CD38やCD138などを発現します。その他の選択肢は、それぞれ示された細胞に発現する主要な表面抗原であり、正しい組み合わせです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。CD2は主にT細胞やNK細胞に発現する表面抗原であり、形質細胞には発現しません。形質細胞は成熟したB細胞であり、CD38、CD138などの抗原が特徴的です。正しくは:CD2とT細胞(またはNK細胞)選びやすい理由:CD2は免疫系の細胞に発現するため、形質細胞も免疫関連細胞であることから、知識があやふやだと正しいと思いやすいかもしれません。混同注意:他のCDマーカーと混同したり、免疫系の細胞全般と結びつけてしまう可能性があります。
- 2. CD3はT細胞受容体(TCR)複合体の一部を構成し、全ての成熟T細胞に発現する普遍的なマーカーです。したがって、この組み合わせは正しいです。
- 3. CD13(アミノペプチダーゼN)は骨髄系細胞、特に好中球や単球系細胞に強く発現するマーカーです。したがって、この組み合わせは正しいです。混同注意:CD13はAMLの診断にも用いられるため、血液腫瘍の文脈で記憶していると、正常細胞との関連を見落とすかもしれません。
- 4. CD34は未分化な造血幹細胞や前駆細胞に特異的に発現するマーカーであり、幹細胞の同定や分離に用いられます。したがって、この組み合わせは正しいです。混同注意:CD34は血管内皮細胞にも発現するため、その知識があると一時的に混乱する可能性もありますが、造血幹細胞のマーカーとしての重要性が高いです。
- 5. CD61は糖タンパク質IIIa(GP IIIa)として知られ、血小板表面の主要な接着分子であるGP IIb/IIIa複合体の一部を構成します。したがって、血小板のマーカーとして非常に重要であり、この組み合わせは正しいです。混同注意:GP IIb/IIIa複合体全体ではなく、そのサブユニットであるGP IIIa(CD61)として問われている点を意識していないと、少し迷うかもしれません。
国試ポイント
主要な免疫細胞や血液細胞の表面抗原(CDマーカー)と、その細胞種との正確な対応関係を理解しているかが問われています。特に、誤った組み合わせを見抜く能力が必要です。
混同注意
免疫細胞や血液細胞の分化過程で発現するCDマーカーは多岐にわたり、似たような番号や機能を持つものも多いため、混同しやすいです。特に、特定の細胞種に特異的なマーカーと、広範な細胞種に発現するマーカーの区別が重要です。
次に同じ論点が出たら
今後も主要なCDマーカーと細胞種の組み合わせは頻繁に出題されると予想されます。特に、リンパ球、骨髄球、単球、巨核球系の各系列で特徴的なマーカーを整理して覚えることが重要です。また、疾患時(例:白血病)に異常発現するCDマーカーについても合わせて学習しておくべきです。
関連知識
T細胞のマーカー(CD3, CD4, CD8)、B細胞のマーカー(CD19, CD20, CD22)、NK細胞のマーカー(CD16, CD56)、単球のマーカー(CD14)、形質細胞のマーカー(CD38, CD138)、造血幹細胞のマーカー(CD34)、好中球や骨髄系細胞のマーカー(CD13, CD15, CD33)、血小板のマーカー(CD41, CD42, CD61)など。