超音波検査における観察部位と用いる探触子の組合せで適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
頸動脈は体の表面近くに位置し、血管の詳細な構造を高解像度で観察する必要があるため、リニア型探触子が最適です。リニア型は超音波ビームを直線的に発信し、浅部における優れた分解能を発揮します。
選択肢ごとの解説
- 1. 心臓は肋骨の間から深部を観察するため、狭い音響窓から広範囲を観察できるセクタ型探触子が適しています。コンベックス型は主に腹部臓器の広い範囲を浅部から深部までカバーするのに用いられます。正しくは:心臓観察には、セクタ型を使用する。選びやすい理由:コンベックス型も腹部などで広く使われるため、選択肢として違和感が少ないかもしれません。混同注意:セクタ型とコンベックス型の用途の違い
- 2. 乳腺は体表に近い浅い部分に位置しており、高分解能で広い視野を直線的に得るリニア型探触子が適しています。セクタ型は狭い音響窓から深部を広範囲に観察するのに用いられます。正しくは:乳腺観察には、リニア型を使用する。選びやすい理由:セクタ型はコンパクトで、特定の部位の観察に便利だと誤解されるかもしれません。混同注意:リニア型とセクタ型の用途の違い
- 3. 正解。頸動脈は体表に近い位置にあり、血管壁などの詳細な構造を高分解能で観察する必要があるため、リニア型探触子が最も適しています。リニア型は直線状に超音波を発信し、浅い部位の描出に優れます。選びやすい理由:この選択肢は正しい情報を提供しています。混同注意:他の探触子の特性との混同
- 4. 前立腺は直腸からアプローチするため、経直腸的に挿入し、特定の角度で広範囲を観察できるラジアル型またはバイプレーン型探触子が主に用いられます。アーク型という探触子は一般的ではありません。正しくは:前立腺観察には、ラジアル型またはバイプレーン型(経直腸用)を使用する。選びやすい理由:「アーク」という言葉が湾曲した形状を連想させ、特定の部位への適応があるように聞こえるかもしれませんが、標準的な探触子の分類にはありません。混同注意:経直腸探触子の種類(ラジアル型、バイプレーン型)
- 5. 下肢静脈は体表に近い血管であるため、高分解能で広い範囲を直線的に観察できるリニア型探触子が適しています。ラジアル型は主に体腔内から全周方向に観察する目的で用いられ、下肢静脈には不適切です。正しくは:下肢静脈観察には、リニア型を使用する。選びやすい理由:ラジアル型という名称が特殊な観察に適応するイメージを与えるかもしれませんが、その具体的な用途を理解していないと誤って選んでしまう可能性があります。混同注意:リニア型とラジアル型の用途の違い
国試ポイント
超音波検査において、観察する部位とその目的に応じた適切な探触子の種類(リニア型、コンベックス型、セクタ型、ラジアル型など)を選べるかどうかが問われる。特に体表に近い浅部臓器、深部臓器、または狭い音響窓からの観察など、それぞれの探触子の特性と適用部位を正確に理解しているかが重要。
混同注意
各探触子の名称と、その形状や超音波ビームの特性が観察部位にどう影響するかについての理解が曖昧だと、誤った選択肢を選びやすい。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、まず観察部位の深さ(浅いか深いか)と、観察に必要な視野の広さ(直線的か扇状か、全周性か)を考慮し、それぞれの探触子の特性(周波数、描出範囲、分解能)と照らし合わせて判断する。
関連知識
各探触子の特徴(リニア型:高周波、浅部、高分解能、直線視野。コンベックス型:中周波、深部、広範囲、扇状視野。セクタ型:低周波、深部、狭い音響窓、扇状視野。ラジアル型:体腔内、全周性視野)を理解していること。また、各臓器の解剖学的深さと観察目的(例:形態観察、血流評価)を考慮すること。