骨形成マーカーはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
骨型アルカリホスファターゼ(BAP)は骨芽細胞から産生され、骨形成時に分泌される酵素です。骨の石灰化を促進する作用があり、骨形成の活動性を評価する上で重要な指標となります。
選択肢ごとの解説
- 1. ペントシジンは終末糖化産物(AGEs)の一種で、コラーゲンの架橋形成に関与し、骨質の劣化や糖尿病性合併症の指標となりますが、骨形成を直接示すマーカーではありません。正しくは:ペントシジンは骨質劣化マーカーである。選びやすい理由:骨代謝に関わる物質であるため、選択肢として紛らわしい。混同注意:骨形成マーカーと骨吸収マーカー、さらに骨質マーカーとの区別。
- 2. デオキシピリジノリン(DPD)は、骨吸収の際に分解されるI型コラーゲン由来の架橋物質で、骨吸収マーカーです。正しくは:デオキシピリジノリンは骨吸収マーカーである。選びやすい理由:I型コラーゲン由来であるため、骨代謝全体に関わると思いやすい。混同注意:骨形成マーカーと骨吸収マーカー。
- 3. プロコラーゲンⅢペプチド(PIIIP)は主に肝線維化や肺線維症のマーカーとして用いられ、線維芽細胞によるコラーゲン合成の指標ですが、骨形成の直接的なマーカーではありません。正しくは:プロコラーゲンⅢペプチドは線維化マーカーであり、骨形成の直接的なマーカーではない。選びやすい理由:コラーゲンという言葉が含まれるため、骨代謝と関連があると思いやすい。混同注意:I型コラーゲン関連の骨代謝マーカーと、III型コラーゲン関連の線維化マーカー。
- 4. 正解。骨型アルカリホスファターゼ(BAP、BALP)は、骨芽細胞で生成され、骨形成過程で細胞外に放出される酵素です。骨形成活性を反映するため、骨形成マーカーとして広く利用されています。正しくは:(正しいため修正不要)混同注意:肝型ALPなど、他の臓器由来のALPと混同しないように注意する。測定法によっては他のアイソザイムも検出されることがあるため、骨型特異性が重要。
- 5. I型コラーゲン架橋C-テロペプチド(ICTPやCTX-I)は、骨吸収の際に骨基質であるI型コラーゲンが分解されて生じる断片であり、骨吸収マーカーです。正しくは:I型コラーゲン架橋C-テロペプチドは骨吸収マーカーである。選びやすい理由:I型コラーゲンが骨の主成分であるため、形成に関わると思いやすい。混同注意:骨形成マーカーと骨吸収マーカー。特にI型プロコラーゲンN-プロペプチド(PINP)などの骨形成マーカーとの区別。
国試ポイント
臨床検査技師国家試験では、骨形成マーカーと骨吸収マーカーの具体的な項目とその意義を正確に区別できるかが頻繁に問われます。特にI型コラーゲン関連のマーカーは種類が多く、形成と吸収のどちらを示すのかを混同しやすい点がポイントです。
混同注意
骨形成マーカー(例: BAP, P1NP, オステオカルシン)と骨吸収マーカー(例: TRACP-5b, NTX, CTX, DPD)を混同しやすい。また、骨質マーカー(例: ペントシジン)や他の臓器の線維化マーカー(例: PIIIP)との区別も重要。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、主要な骨形成マーカーと骨吸収マーカーの名前と、それぞれが骨芽細胞と破骨細胞のどちらの活動を示すかを正確に識別できるかを確認します。特に、I型コラーゲン由来のマーカー群(P1NP, NTX, CTX, DPD)について、その役割を問う問題に注意が必要です。
関連知識
骨代謝マーカーは骨粗鬆症の診断、治療効果判定、骨折リスク評価に用いられます。骨形成マーカーは骨芽細胞の活動を、骨吸収マーカーは破骨細胞の活動を反映します。主な骨形成マーカーにはBAP、P1NP、オステオカルシンなどがあり、主な骨吸収マーカーにはTRACP-5b、NTX、CTX、DPDなどがあります。