低血糖によって上昇するホルモンはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・3番
解説
低血糖時には、生体が血糖値を正常に戻そうと反応します。この際に血糖値を上昇させる作用を持つホルモンが分泌されます。主要なものとして、膵臓のA細胞から分泌されるグルカゴンと、副腎髄質から分泌されるアドレナリンがあります。グルカゴンは肝臓でのグリコーゲン分解と糖新生を強力に促進し、アドレナリンも同様にグリコーゲン分解や糖新生、脂肪分解を促進して血糖を上昇させます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。アドレナリンは、低血糖時に副腎髄質から分泌され、肝臓でのグリコーゲン分解と糖新生を促進して血糖値を上昇させます。これは緊急的な血糖回復機構の一つです。
- 2. インスリンは高血糖時に膵臓から分泌され、血糖値を低下させるホルモンです。低血糖時には分泌が抑制されます。正しくは:インスリンは高血糖時に分泌され、血糖値を低下させるホルモンである。選びやすい理由:血糖調節に関わる主要なホルモンであるため、条件反射的に選んでしまう可能性があります。混同注意:血糖値を上昇させるホルモン(グルカゴン、アドレナリンなど)と混同しやすい。インスリンは血糖降下作用を持つ唯一のホルモンです。
- 3. 正解。グルカゴンは、低血糖時に膵臓のA細胞から分泌され、肝臓でのグリコーゲン分解と糖新生を促進して血糖値を上昇させる主要なホルモンです。
- 4. テストステロンは男性ホルモンの一種であり、主に性機能や二次性徴、筋肉量などに関与します。血糖調節には直接関与しません。正しくは:テストステロンは性ホルモンの一種であり、血糖調節には直接関与しない。選びやすい理由:ホルモンという点で選択肢に入る可能性がありますが、血糖調節とは無関係です。混同注意:他の内分泌系のホルモンと混同しやすいかもしれませんが、血糖調節ホルモンとしての機能はありません。
- 5. バソプレッシン(抗利尿ホルモン)は、主に腎臓での水の再吸収を促進し、体液量や血圧の調節に関与します。血糖調節には直接関与しません。正しくは:バソプレッシンは抗利尿ホルモンであり、体液量や血圧の調節に関与し、血糖調節には直接関与しない。選びやすい理由:他のホルモンであるため、知識が曖昧な場合に選んでしまう可能性があります。混同注意:水電解質バランスや血圧調節に関わるホルモン(レニン、アルドステロンなど)と混同しやすいですが、血糖調節機能はありません。
国試ポイント
血糖調節に関わる主要なホルモンの作用と、特に低血糖時に上昇するホルモンを正確に理解しているかを問う問題です。血糖値に対する各ホルモンの作用(上昇させるか、低下させるか)を区別できることが重要です。
混同注意
インスリンは血糖降下ホルモンであるため、低血糖時に上昇するという点で混同しやすい。他の内分泌ホルモンと血糖調節ホルモンの区別も重要。
次に同じ論点が出たら
この論点が出題された場合、まず各選択肢のホルモンが血糖にどのような影響を与えるか(上昇/下降/無関係)を判断します。次に、問題文が低血糖時か高血糖時かを確認し、それに合致するホルモンを選択します。
関連知識
血糖調節ホルモンには、血糖値を上昇させるもの(グルカゴン、アドレナリン、コルチゾール、成長ホルモン)と、血糖値を低下させるもの(インスリン)があります。それぞれの作用機序や分泌部位も理解しておく必要があります。