短期の栄養指標として用いられる血漿蛋白はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
短期の栄養指標としては、半減期が短い血漿タンパク質が適切です。トランスサイレチン(プレアルブミン)の半減期は約2日、レチノール結合蛋白の半減期は約10〜12時間と非常に短いため、これらは短期的な栄養状態の変化を敏感に反映します。一方、アルブミンは半減期が約2〜3週間と長いため、長期的な栄養指標に適しています。ハプトグロビンやセルロプラスミンは急性相反応タンパク質であり、栄養指標としては用いられません。
選択肢ごとの解説
- 1. アルブミンは血漿タンパク質の総量に占める割合が大きく、半減期が約2〜3週間と長いため、長期的な栄養状態の指標としては優れていますが、短期間の変動を捉えるのには適していません。正しくは:アルブミンは長期的な栄養指標である。選びやすい理由:最も代表的な血漿タンパク質であり、栄養状態の指標として広く用いられるため、選んでしまいやすい。混同注意:短期の指標と長期の指標の区別。
- 2. ハプトグロビンは急性相反応タンパク質の一つであり、炎症や感染症などで増加します。栄養状態を直接評価する指標としては用いられません。正しくは:ハプトグロビンは急性相反応タンパク質であり、栄養指標ではない。選びやすい理由:血漿タンパク質であることのみで選択肢として検討してしまう可能性がある。混同注意:多くの血漿タンパク質の中から栄養指標となるものを区別できない場合。
- 3. セルロプラスミンは銅を輸送するタンパク質であり、急性相反応タンパク質でもあります。栄養状態を評価する指標としては用いられません。正しくは:セルロプラスミンは銅輸送タンパク質であり、栄養指標ではない。選びやすい理由:これも血漿タンパク質であるため、選択肢として考慮してしまう可能性がある。混同注意:特定の栄養素(銅)に関連するタンパク質であるため、漠然と栄養指標と混同する可能性。
- 4. 正解。トランスサイレチン(プレアルブミン)は半減期が約2日と短く、栄養状態の変化に迅速に反応するため、短期的な栄養指標として非常に有用です。
- 5. 正解。レチノール結合蛋白は半減期が約10〜12時間と非常に短く、トランスサイレチンと同様に、栄養状態の短期的な変化を鋭敏に反映する指標として利用されます。
国試ポイント
血漿タンパク質の半減期と、それが栄養指標として適している期間(短期、長期)との関連性を問う問題です。代表的なタンパク質の機能を理解し、適切に分類できるかが重要になります。
混同注意
短期の栄養指標と長期の栄養指標(特にアルブミン)の区別、また栄養指標と急性相反応タンパク質の区別。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の論点が出題された場合、他の短期・長期の栄養指標(例:トランスフェリン、窒素バランスなど)や、各血漿タンパク質の具体的な半減期、およびそれぞれの主要な機能を問われる可能性があります。特に、腎機能障害や肝機能障害がある場合の各指標の変動パターンも確認しておくと良いでしょう。
関連知識
アルブミン、プレアルブミン(トランスサイレチン)、レチノール結合蛋白の半減期と、それぞれの主な機能。急性相反応タンパク質の種類とその臨床的意義。