頭蓋内圧亢進時にみられる眼底所見はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
頭蓋内圧亢進時には、脳脊髄液圧の上昇が視神経乳頭に伝わり、静脈還流が阻害されることで視神経線維の軸索輸送が障害され、視神経乳頭の浮腫(うっ血乳頭)を引き起こします。
選択肢ごとの解説
- 1. 白斑(cotton wool spots)は網膜虚血性病変で、糖尿病網膜症や高血圧網膜症などで見られ、頭蓋内圧亢進の直接的な眼底所見ではありません。正しくは:頭蓋内圧亢進の直接的な眼底所見はうっ血乳頭である。選びやすい理由:眼底検査で異常所見として一般的に知られているため、関連があるように思えるかもしれませんが、病態が異なります。混同注意:糖尿病網膜症、高血圧網膜症
- 2. 血管新生は主に虚血性網膜疾患(糖尿病網膜症など)で、既存血管からの新たな血管形成であり、頭蓋内圧亢進の所見ではありません。正しくは:頭蓋内圧亢進の直接的な眼底所見はうっ血乳頭である。選びやすい理由:「血管」という言葉が含まれるため、何らかの循環異常と関連があると誤解される可能性があります。混同注意:糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症
- 3. 正解。頭蓋内圧亢進により、視神経乳頭の静脈還流が障害され、軸索輸送が停滞することで視神経乳頭が浮腫状に腫脹する、これがうっ血乳頭です。選びやすい理由:(正答のため特になし)混同注意:(正答のため特になし)
- 4. 視神経萎縮は、視神経線維の広範な損傷や変性により、視神経乳頭が蒼白になる状態です。うっ血乳頭が長期間続いた結果として起こる続発性の変化であり、頭蓋内圧亢進時の初期所見ではありません。正しくは:頭蓋内圧亢進時の初期所見はうっ血乳頭であり、視神経萎縮は慢性期に起こりうる続発症である。選びやすい理由:視神経の異常として一般的に知られており、症状が進んだ状態を想定すると選びやすいかもしれませんが、質問は「頭蓋内圧亢進時にみられる」初期所見を尋ねています。混同注意:うっ血乳頭(時間経過による変化)
- 5. 網膜血管瘤は網膜血管壁の局所的な拡張で、高血圧性網膜症や糖尿病網膜症、傍中心窩毛細血管拡張症などで見られますが、頭蓋内圧亢進の直接的な所見ではありません。正しくは:頭蓋内圧亢進の直接的な眼底所見はうっ血乳頭である。選びやすい理由:「血管」という言葉と「瘤」という異常な形態変化から、何らかの病態と関連があるように思えるかもしれません。混同注意:高血圧網膜症、糖尿病網膜症
国試ポイント
頭蓋内圧亢進症の主要な眼底所見である「うっ血乳頭」を、その機序と併せて理解すること。
混同注意
視神経萎縮は頭蓋内圧亢進が長期にわたり、うっ血乳頭が慢性化した結果生じうる続発症であり、初期の直接的な所見とは異なります。
次に同じ論点が出たら
頭蓋内圧亢進に関連する問題では、眼底所見としてうっ血乳頭が最も直接的な初期徴候であることを確認し、他の所見(視神経萎縮など)が続発性か否かを判断します。
関連知識
頭蓋内圧亢進の三大症状:頭痛、嘔吐、うっ血乳頭。クッシング現象(血圧上昇、徐脈、呼吸不整)も重要です。