特発性肺線維症の肺機能検査値として典型的でないのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
特発性肺線維症は拘束性換気障害であり、FEV₁%(1秒量/努力性肺活量比)は通常、正常またはむしろ増加する傾向にあります。これは、肺のコンプライアンスが低下し、弾性収縮力が増大するため、相対的に呼気流速が保たれるためです。50%という値は、閉塞性換気障害を示唆するものであり、拘束性換気障害の典型的な所見ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. %VCは努力肺活量(FVC)と同様に、拘束性換気障害で低下する主要な指標であり、60%は典型的であるため、誤り。選びやすい理由:特発性肺線維症では肺活量が低下するため、この選択肢が正しいと誤認しやすい。混同注意:拘束性換気障害の典型的な所見そのもの。
- 2. %FVCは努力性肺活量であり、拘束性換気障害では肺のコンプライアンス低下により低下するため、60%は典型的であるため、誤り。選びやすい理由:特発性肺線維症では肺活量が低下するため、この選択肢が正しいと誤認しやすい。混同注意:拘束性換気障害の典型的な所見そのもの。
- 3. %FRCは機能的残気量であり、拘束性換気障害では肺の容量が全体的に減少するため低下するため、70%は典型的であるため、誤り。選びやすい理由:拘束性換気障害では全ての肺容量が減少するため、正しいと考えてしまいやすい。混同注意:拘束性換気障害の典型的な所見そのもの。閉塞性換気障害ではFRCは増加する。
- 4. %TLCは全肺気量であり、拘束性換気障害では肺の線維化により肺容量が減少するため、70%は典型的であるため、誤り。選びやすい理由:拘束性換気障害では全ての肺容量が減少するため、正しいと考えてしまいやすい。混同注意:拘束性換気障害の典型的な所見そのもの。
- 5. 正解。FEV₁%は1秒量/努力性肺活量比であり、拘束性換気障害では肺の弾性収縮力亢進により相対的に呼気流速が保たれるため、正常または増加するのが典型的です。50%は閉塞性換気障害を示唆する値であり、特発性肺線維症の典型的所見ではないため、正答。正しくは:FEV₁%は80%以上または正常高値選びやすい理由:FEV₁%という指標が肺の機能を表すこと自体は理解できるため、何となく異常値として捉えてしまう可能性がある。混同注意:閉塞性換気障害の典型的な所見。
国試ポイント
特発性肺線維症などの拘束性換気障害と、喘息やCOPDなどの閉塞性換気障害における肺機能検査値の典型的なパターンを正確に理解し区別すること。
混同注意
拘束性換気障害と閉塞性換気障害における肺機能検査値のパターン。特に、%VC、%FVC、%TLCが低下することと、FEV₁%が正常または増加することの区別。
次に同じ論点が出たら
肺機能検査値の問題で、拘束性換気障害が問われた場合は、容量性因子(VC, FVC, TLC, FRC)が低下し、フロー因子(FEV₁%)が正常〜増加しているかを確認する。閉塞性換気障害が問われた場合は、フロー因子(FEV₁%)が低下しているかを確認する。
関連知識
拘束性換気障害では%VC、%FVC、%TLC、%FRCが低下し、FEV₁%は正常または増加する。閉塞性換気障害では%VC、%FVC、%TLCは正常〜軽度低下、%FRCは増加し、FEV₁%は低下する。