脂質異常症のWHO分類と増加するリポ蛋白の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・3番
解説
WHO分類は、脂質異常症をリポ蛋白の電気泳動パターンと血中脂質濃度に基づいて分類したもので、それぞれの型で特徴的に増加するリポ蛋白が決まっています。I型はカイロミクロン、III型はIDL(VLDL残渣)が主として増加します。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。I型脂質異常症(家族性高カイロミクロン血症)は、リポ蛋白リパーゼの欠損などによりカイロミクロンの分解が障害され、血中カイロミクロンが著しく増加する病態です。
- 2. IIa型脂質異常症(家族性高コレステロール血症など)で増加するのは、主にLDLです。正しくは:IIa型:LDL選びやすい理由:VLDLも脂質代謝に関わる主要なリポ蛋白であるため、型と結びつけやすい可能性があります。混同注意:他の型(特にIV型)と増加するリポ蛋白を混同しやすいです。
- 3. 正解。III型脂質異常症(家族性異常βリポ蛋白血症)は、ApoEの異常により、カイロミクロン残渣とVLDL残渣(IDL)の肝臓への取り込みが障害され、これらのリポ蛋白が増加する病態です。
- 4. IV型脂質異常症(家族性高トリグリセリド血症)で増加するのは、主にVLDLです。正しくは:IV型:VLDL選びやすい理由:LDLも代表的なリポ蛋白であるため、型と結びつけやすい可能性があります。混同注意:IIa型と増加するリポ蛋白を混同しやすいです。
- 5. V型脂質異常症では、カイロミクロンとVLDLの両方が増加します。HDLは通常、脂質異常症で増加する対象ではなく、むしろ低値を示すことが多いです。正しくは:V型:カイロミクロン、VLDL選びやすい理由:HDLもリポ蛋白の一つであるため、選択肢として提示されると誤って選んでしまう可能性があります。混同注意:HDLは善玉コレステロールとして知られているため、脂質異常症で増加するイメージを持つと誤解を生む可能性があります。
国試ポイント
脂質異常症のWHO分類(フレデリクソン分類)において、各型でどのリポ蛋白が増加するかを正確に理解しているかが問われています。特に典型的なI型、IIa型、IIb型、III型、IV型、V型の特徴と、それぞれの型で増加するリポ蛋白の組み合わせを記憶していることが重要です。
混同注意
WHO分類の各型と、それに伴って増加するリポ蛋白(カイロミクロン、VLDL、IDL、LDL、HDL)の対応関係を混同しやすいです。特にIIa型とIV型、およびそれらと増加するLDL/VLDLの関係は頻繁に誤解されます。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、脂質異常症のWHO分類における各型の主要な病態生理と、増加するリポ蛋白の種類を確実に識別できるかどうかが問われるでしょう。各型に関連する主な遺伝性疾患も押さえておくと良いです。
関連知識
フレデリクソン分類(WHO分類)は、家族性高脂血症の分類として用いられ、遺伝的要因に基づく脂質代謝異常を理解する上で重要です。各リポ蛋白(カイロミクロン、VLDL、IDL、LDL、HDL)の生理的役割、主要な構成脂質(コレステロール、トリグリセリド)、およびアポ蛋白(ApoA、ApoB、ApoC、ApoE)との関連性も理解しておく必要があります。